エアコン「電気代」やストーブ「灯油代」は1か月でいくらかかるか平均でシミュレーション 薪は?
寒くなってきたこの季節、気になるのが冬の暖房代です。一般的には、電気や灯油を消費して暖をとります。 【概要資料8枚】料金比較や政府資料をサクッと要約して読む 今回はさらに、林業従事者に話を伺いつつ、薪も含めた暖房代の比較を行ってみました。 結果を見ていきながら、薪に関しては暖房費だけではない魅力も紹介します。薪のよさを知る機会になれば幸いです。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
電気・灯油・薪の費用を比べてみる
公的機関の情報などをもとに、各燃料のひと月にかかる平均額をそれぞれ比較します。 ●電気料金は約5281円 総務省統計局で行われている家計調査によると、冬場3カ月の電気代の平均は1万6151円です。 ※2人以上の世帯で算出(厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、1世帯当たりの人員は2.25人程度) 電気代ですので、純粋な暖房費ではありません。 経済産業省資源エネルギー庁省エネポータルサイトによると、電気代に占める暖房費の割合は約32.7%。エアコンが該当します。 つまり、電気料金に32.7%をかけた数字がおよその暖房費といえます。計算すると、ひと月の電気料金は約5281円ということになります。 ●灯油代は約6024円 環境省によると、令和2年における家庭の灯油の年間使用量は約155Lです。灯油を主に使う12~2月までの3カ月間として想定します。 2024年12月25日時点の石油製品価格調査の結果では、1L当たりの灯油価格は約116.6円です。 155Lに116.6円をかけて1万8073円。3カ月で割ってひと月あたりを計算すると約6024円となりました。 ●薪代金は割高 林野庁の「薪の生産量(販売向け)と価格の推移」によると、薪1m3の値段は約4万6800円です。 実際に薪ストーブを使っている東北在住の方によれば、ひと月の使用量は2m3ほど。9万3600円が暖房費となっている計算です。東北という点を考慮しても、割高な印象があるのが薪といえそうです。 ●暖房設備を買えるまでに至らない金額? 灯油と電気では大きな差異はなく、暖房設備を変えるまでには至らないでしょう。 薪に関しては、他の費用と比べ約10倍もの差がついた結果です。このままでは薪はただの高級品として、一部の人にしか扱えないものに……。 しかし、使っている人もいるため、いいところがあるのではないかと思い、さらなる調査を行いました。