エアコン「電気代」やストーブ「灯油代」は1か月でいくらかかるか平均でシミュレーション 薪は?
薪を使った場合のメリット
独特のぬくもりが感じられたり、持続可能な資源であったり、費用以外の面でのメリットを感じる人が一定数いるようです。 さらに調達方法次第では、電気や灯油を使うより安上がりな可能性もありました。 ●持続可能な資源である 薪は持続可能な資源です。なぜなら、切ったあと30年前後で再び収穫できるからです。その間、基本的に手入れをする必要もありません。 ひと昔前は、薪や炭が暖をとる一般的な方法でした。毎年伐採する山を変え、切りごろになったらまた戻ってくる。そんなサイクルを繰り返していたのです。 都会などは供給面の問題はあるものの、薪は現在も繰り返し使える暖房資源のひとつといえます。 ●価格が安定している 薪の購入価格に影響するものといえば、大きいのが人件費です。人件費が急に倍になるとは想定しにくいため、価格は比較的安定しています。 また、日本は国土の約66%が森林です。そのため、資源が枯渇しにくく高騰しにくいといえます。 ただし、薪が乾ききっていないと、多くの量が必要になる場合があります。その結果、薪代は安定していても費用がふくらむことに。 長年薪を使っている人に乾燥のコツをたずねると、「風通しのいいところに積むことだ」と教えてくれました。安定した価格を享受するためにも、一定の品質を保つのが大切です。 ●自分で調達できる場合は破格 持ち山に自生する木を自分で伐採し薪にする場合、費用の大部分はチェーンソーに必要な燃料代です。燃料費は、林業従事者がチェーンソーを一日中目いっぱい使っても、多く見積もってガソリン5Lほどがいいところ。 慣れている人であれば、1年分を切り出すのに5000円もかからず調達できるでしょう。チェーンソーなどへの初期投資は必要なものの、自分で切って出す場合の費用は格安です。 山間部では今も薪ストーブを使っている家庭があります。その背景には、格安に調達できる理由がある部分もあると考えられます。 ●火のぬくもりが感じられる 火がそこにある温かさを皆さんはご存じでしょうか。エアコンの風とはまた違った温かさがあります。 秋から冬の寒い時期、たき火を経験するとわかります。なかなかその場から離れられないものです。 また、薪のぬくもりは直接的な温かさだけでなく、見た目にも感じられます。まったくの主観ではありますが、暖炉や薪ストーブから見える炎は温かさを連想させます。 例えば、薪ストーブの展示販売などでは、実際には火をたいていなくても燃えて見える仕掛けがあります。温かさを訴求していると考えられます。エアコンでは表現できない温かさなのでしょう。