“膣の緩み”から夫婦生活が破綻?…医師に聞く女性特有のカラダの悩みと産後ケア
妊娠・出産に伴う体の変化はさまざまあり、骨盤矯正や妊娠線の改善、体重増加の改善いった産後ケアサービスも一般的になった。しかしよりプライベートな悩みは、他人とはなかなか共有しづらく、1人で思い悩む人も多い。その悩みも膣の緩みから性交痛や尿漏れなど人それぞれで、心理面から夫婦生活にまで影響を及すこともある。婦人科形成による産後ケアについて、共立美容外科の新宿本院院長兼総括院長の浪川浩明さんに話しを聞いた。 【漫画】レス間際「したい」と言葉にするのが怖い…秒で寝る夫の横で悲しみに暮れる妻 ◆膣の緩みに自覚症状はほとんどない…伸縮性の高い筋肉だけに産後伸びて戻らない状態に ──出産後に婦人科形成を訪れる方にはどのようなニーズがありますか? 「まず婦人科形成には、女性器の(1)見た目の改善、(2)機能の改善という2つのニーズがあります。出産後に最も多いのは(2)で、特に緩んだ膣を引き締めたいというニーズです。膣というのは非常に伸縮性の高い筋肉ですが、一度、赤ちゃんが通り抜けると、いわばゴムが伸びて戻らない状態になります」 ──出産後の“膣の緩み”など、カラダの悩みから発展して夫婦生活や心理的に影響する人もいると思います。膣の緩みというのは自覚症状があるものなのでしょうか。 「膣内部というのはイメージに反して神経がそれほど過敏ではない場所なんです。ですから、ご自身で自覚されることはほとんどないでしょう。おそらく出産前に比べてパートナーが性行為で満足してくれなくなったなど、そういった理由で来院されるのではないかと思います。ただ、その原因が膣の緩みなのかまではわかりません。出産後に膣が緩むのは事実として、夫婦生活はプライバシーに関わることですから、来院の動機まではカウンセリングでも踏み込むことはしていません」 ──産後に性交痛がするようになった、尿漏れがするようになったなどの悩みについてはどうでしょうか。 「そうした悩みもあるとは思いますが、領域が異なります。性交痛の原因はさまざまですので、まずはレディースクリニックを訪れるのが良いかと思います。尿漏れであれば泌尿器科ですね。婦人科形成の役割は外科手術によって実現できる女性器の機能を改善することで、コンプレックスを解消したり、生活の質を高めることにあります」