農作業や僻地のインフラ整備で活躍…三菱電機とクボタが開発中、“合体ロボ”の実力
三菱電機は開発中の遠隔操作型ロボットを、クボタ製のロボットと組み合わせて初公開した。2本のアームを備える三菱電機製の上半身と、全地形対応の搬送機構を備えるクボタ製の下半身を統合した。人の作業を代替するロボットとして不整地などに投入できる。農作業や僻地のインフラ整備に活用できる見込みだ。2社は今後、それぞれに開発を進める。三菱電機は2025年以降の遠隔操作型ロボの実用化を目指す。 【写真】三菱電機とクボタが開発中の“合体ロボ” 大阪市内で開いたロボットの展示会で公開した。クボタの全地形対応ロボット「KATV」の台座上に、三菱電機の遠隔操作型ロボット「ダイアロイド」をボルトで固定した。 ダイアロイドは人が腕にはめた装置を通じてロボアームを上下左右に動かしたり、ものをつかんだりできる。遠隔操作できるため、傾斜地での農産物の収穫や、災害現場の確認などに活用できる。 指先の把持力は10キログラム、可搬質量は20キログラム。「シュークリームをつぶさずにつかめる一方、ダンベルを持ち上げることもできる」(三菱電機)という。 クボタのKATVは不整地や傾斜地で走行しつつ台座を水平に保つことができる。農作業や林業などへの展開を目指す。企業や研究機関には個別契約で既に提供を始めている。