FOMCが片付けば、次は米大統領選-オプショントレーダー身構え
(ブルームバーグ): グローバル金融市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の18日の金融政策発表が片付き次第、米大統領選絡みの投資が一斉に活発化すると見込まれ、オプショントレーダーらが備えている。
17、18日に開くFOMC会合に投資家の注目が集まる中で、大接戦が予想される大統領選も影が薄くなっていた。FOMCが政策判断を誤るようなことがあれば、景気減速の兆しに既に神経をとがらせる市場が動揺しかねない。
デリバティブ(金融派生商品)分析会社アシム500の創業者ロッキー・フィッシュマン氏は「差し当たり市場の最大の焦点は連邦準備制度と利下げサイクルの開始だろう。株式オプションは選挙日前後により高いリスクを織り込んでいるが、選挙に絡む限月は実際の取引量が限られる」と指摘する。
米民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領が初めて顔を合わせる大統領候補者のテレビ討論会がABCテレビ主催で10日に行われる。どちらが勝つか判断を固める前にトレーダーは討論会の状況を見極めたいと待ち受けており、関税や移民政策、法人税に関する両候補の立場を投資家は分析することになろう。
ハリス氏とトランプ氏、つまずくのはどちらか-10日に初の討論会対決
ウォール街が注視し、「恐怖指数」として知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は、4年前より穏やかな様相で、VIXフォワードカーブの「ねじれ」もそれほどでない。
インタラクティブ・ブローカーズのチーフストラテジスト、スティーブ ・ソズニック氏は「VIX先物10月限へのビッドが続く以外、選挙を前にした特有のポジショニングはあまり多く見られない。建玉(未決済約定)は特に大きいわけでなく、プロテクション需要の結果というより、多くがディフェンシブである様子を暗示する」と説明した。
原題:Options Markets Laser-Focused on Fed Before Election Takes Over(抜粋)