小祝さくらはレッスン上手!? “さくら流”の長いラフと傾斜からの打ち方
女子ツアー黄金世代の実力派にして天然キャラクター・小祝さくら。そのゴルフ回路を覗く異色エッセイ。第49話、ラフと傾斜の打ち方、さくら流。
小祝さくらは、レッスンが上手だ。アマチュアやジュニアゴルファーからの質問を投げると、じっくり考えて、丁寧に答えようとしてくれる。 ── 9月になっても暑い日が続き、ゴルフ場のラフはまだまだ元気だけれど、ラフの打ち方でコツはありますか? 「ラフの質にもよりますよね。北海道のラフなんかは粘っこいので一番難易度が高いんですけど、特に深いところに入ったときは、カットに打つイメージです。アウトサイドイン軌道にしてしっかりカットに打つんです。フェースもちょっと開くんです。そういうラフはどのみちフェースが引っかかって左を向いちゃうので、最初からちょっと開いておいて抜きやすく、かつ左に行かないようにするんです。アマチュアの方って、思い切ってカットに打てる方は少ないと思うんですよ。やっぱりだいたい力むので。もう、思い切って大げさにやっていい感じだと思います」
「関東などのラフは逆に芝に浮いているので、フライヤーしがちなんですよ。だから、そのへんは全然違うんです。ヘッドの抜け感も違うし。でも、深いときは、カット打ちを使うこともあります。でも北海道や沖縄のほうが、技術面で打ち方を変えることが多いですね」 ── フライヤー対策はどのようにしますか? 「まずは番手を下げること。あとは、フライヤーはヘッドスピードがある人がなりやすいし、いきなり速いスピードでヘッドを入れたときに起こる現象なんです。なので場所によっては、番手を下げずあまり振らずに普通にゆったり打てばそんなに距離も変わらないです。ヘッドスピードがない方はフライヤーもしないんです。だからアマチュアの方はそこを見ながら。男子プロなんかはパワーがあるから、めちゃくちゃフライヤーします。ちなみに最近の女子プロもしますね(笑)」。自分のプレーに照らしながら、〝皆さんの参考になれば〟、という気持ちが込められている。 ── 全米女子オープンなどで何度か経験したアメリカの芝はまた違うんでしょうか? 「北海道と一緒の芝でしたね。だから、慣れていたので、そこはよかったです」とニコリ。最後にもうひとつ聞いてみよう。 ── 傾斜の打ち方で気を付けることは何ですか? 「傾斜なりに立つ、というだけです。あとはあまり気にしていないです。フェース面やフェースのソールがしっかり傾斜なりに動くイメージです」。シンプルに一生懸命。レッスンにも人柄が出る。 ※週刊ゴルフダイジェスト2024年10月15日号より(PHOTO/Shinji Osawa)
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