「え?」思わず声出たわ…ホンダで「N-BOXの次」に売れてるクルマの内装に驚いた
● 中に入ると、室内は驚くほど広い クルマの後方に回ってみる。フロント部のカッコ良さに比べると、リア部はややモッサリしている。前はシュッと洗練されている一方で、後ろはいまひとつあか抜けない。リアコンビネーションランプの真ん中にバッテンは要らなかったのではないか。前後のアンバランスさが何とも微妙である。 室内に入る。「え?」と声を上げてしまうほど広い。運転席周りはエクステリア同様にスッキリとシンプルで、ゴテゴテした余計な加飾は一切ない。液晶メーターもステアリングの円の中から全てが認識できて、実に良くまとまっている。最近乗ったクルマの中ではベストの内装だ。実に素晴らしい。 2列目のシートも良い。プラットフォームが先代と同じなので、前後のシート位置自体は変えられない。ただし、シートデザインは大きく変更されている。2人がけのキャプテンシート仕様と、3人がけのベンチシート仕様の2種類が用意されている。現状ではキャプテンシート仕様が圧倒的に人気のようだ。 白眉なのは3列目シートで、座ってみるとなかなか収まりが良い。いわゆる「体育座り」の姿勢を強いられることもない。長距離だとさすがに辛いが、45分くらいまでなら我慢できそうだ。3列目シートの収納は左右跳ね上げ式。シート自体の軽量化に加え、折り曲げ軸の位置を低くして、軽くポンと跳ね上げることができる。シートがしまわれる位置が低く、先に述べたとおりリアクオーターウィンドウが四角く大きくなっているので、斜め後方視界は予想通り良好だ。バックモニターがあるので今さら後方視界など……と思われる向きもおられようが、やはり直接の視界が良いに越したことはない。
● シートを倒せばサーフボードも楽々収納 3列目シート、セカンドシートを倒し、さらに助手席の背もたれを最大限に倒して、8フィートのサーフボードを室内に積んでみた。楽勝で収まる。小さなボディに広大な室内。魔術のようなパッケージング。 リアゲートがガバっと下まで大きく開くところもポイントが高い。18リットルの水が入ったポリタンクを高い位置まで持ち上げるのは意外と骨が折れるのだ。お子さま連れのご婦人も、これなら安心してお出かけできよう。 翌朝は早起きして千葉の海に向かった。午前4時。こんな時間に出かけるのは、近所迷惑も甚だしい。が、優秀なe:HEVはEVモードで音もなく走り出す。これならご近所さんから「またヤマグチさんのご主人が……」と言われる心配もない、と胸をなで下ろしたのもつかの間、バッテリー残量が少なかったのか、エンジンが盛大に回り始めたではないか。