ASDの「友人を覚えにくい」症状は海馬領域の異常に起因 東大グループ、治療法開発に期待
しかし、多くの専門家は「親や子どもにASDに関連する遺伝情報があるからといって必ずしもその親の子どもやその子どもの兄弟がASDと診断されるわけではない」と指摘している。「病気というより持って生まれた特性と考えるべき」という意見もある。
ASDの症状が出る原因については環境要因も指摘されている。奥山准教授は「ASDの研究による病態の解明は一人一人が異なる多様性の真の意味を理解することにつながる」と述べている。
今回の研究は科学技術振興機構(JST)の「創発的研究支援事業」「さきがけ」などの支援を受けて進められ、研究論文は6月12日の英科学誌「ネイチャー・コミュ二ケーションズ」電子版に掲載された。