Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング23位。人気はJ1級も…。収益が1億円もダウン
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものもある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
23位:ベガルタ仙台(150) 2024リーグ戦成績:6位(J2) 2024シーズンホームグロウン人数:5人(25位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:1万3331人(18位) 2023年度営業収益:25億2000万円(24位) 2023シーズンの明治安田生命J2リーグ(現:明治安田J2リーグ)でまさかの16位に終わったベガルタ仙台は、森山佳郎監督を招聘して見事V字回復に成功。2024シーズンのJ2で6位に入り、J1昇格プレーオフ(PO)に進出した。PO決勝ではファジアーノ岡山に0-2で屈して昇格を逃したものの、今後に期待を抱かせるシーズンを過ごしたと言える。 仙台の2024シーズンホームグロウン人数は5人で、これはリーグ25位タイの数字だ。2023シーズンは4人(29位タイ)だったため微増となっている。ホームゲーム平均入場者数は、2023シーズンの1万1215人より2116人多い1万3331人。数多くのサポーターが本拠地『ユアテックスタジアム仙台』に集い、スタンドをベガルタ・ゴールドに染め上げた。 一方で、営業収益には2023シーズンの不調の影響が如実に表れている。2023年度は25億2000万円でリーグ24位。前年度よりも1億4600万円を減らした。長らくJ1の舞台で戦ってきたクラブにとって、やはりJ2下位に低迷した2023シーズンの経済的ダメージは大きかった模様だ。 今シーズンのJ2全20クラブの中で、仙台のクラブ力は上位にあると言える(パワーランキングのJ2クラブ全体で5番目)。安定したクラブ基盤を有しているのは大きなアドバンテージであり、今オフの補強次第ではJ1昇格の有力候補に推すことができるだろう。森山監督も就任2年目を迎え、2024シーズンよりも自身のメソッドをチームに注入できるようになるかもしれない。果たして、J1昇格PO決勝まで進んだ2024シーズンの躍進は、クラブが新たな歴史の1ページをめくるきっかけとなるだろうか。
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