【博多ストーカー殺人】裁判メモ(2)「やめて」「ふざけんな」 刃物を振り下ろし…折れた先端は頭蓋骨に
◆「職務質問」は川野さんの誕生日
Q「気づいたら包丁を持っていたといったが、手にしたのは覚えている?10回以上刺した記憶は?」 A「昨日言われて、10回以上と」 Q「警察から傷が10カ所以上と聞いて、どう思った?」 A「そんなに刺したんだ、と」 Q「記憶は?」 A「刺した記憶はあります」 Q「18日に職務質問を受けてどう思った?」 A「たぶんほっとしたと思います」 Q「どういう心の中身?」 A「なんていえばいいのかわからないけど、捕まってよかったなと」 Q「1月18日という日付についてどう思った?」 A「川野さんの誕生日と聞いてびっくりしました」 Q「誕生日は知らなかった?」 A「知らなかったです」 Q「心境は?」 A「申し訳ないなと」 Q「およそ1年半ほど経ったが、今、川野さんについてどう考えますか?」 A「母親の権利を奪ってしまったことと、子供の成長を見せることができなくなって、幸せな家庭を僕が潰してしまって、申し訳ないです」 Q「子供についても申し訳ないと?」 A「はい」 Q「被害者や子供、家族へしたことはどうつぐなう?」 A「刑務所で金を貯めてつぐないたいなと」 Q「今はお金がないから、刑務所で働いたお金を受け取ってもらいたいと?」 A「はい」 (ここまで弁護側からの被告人質問)
◆着ていた服は「牛丼店に」
<検察側からの被告人質問> Q「殺人は間違いない?」 A「間違いないです」 Q「殺害してからはっきり覚えているのは?」 A「牛丼店に行って、川沿いに行って、お世話になった人のところに行った」 Q「牛丼店に向かうまでの記憶は?」 A「とっさやったんで、わからない」 Q「タバコの吸い殻は?」 A「トイレに流した」 Q「着ていた服は?」 A「牛丼店に置いていった。トイレの服がかけられるところに」 Q「目立つから?」 A「あるかもしれないですね」 Q「包丁2本は護身用?」 A「右からも左からも真ん中からも後ろからも、いろいろな方向からリンチ食らうんで、僕も殺されると思って」 Q「左手は使う?」 A「どうなんすかね」 Q「2本、左右に持つんですよね、左手に持つ意味は?」 A「左からも来るよ、っていう」 Q「左から来たら左手で?」 A「ですね」 Q「(自宅の)襲撃以降、実際に包丁を使う場面は?」 A「まだなかったですけど、いつ来るかわからなかったんで」 Q「時間が経って、もう来ないとは思わなかった?」 A「名刺も散らばってたんで、店に来るんじゃないかと思って、包丁を持ち歩いていた」 Q「口頭警告で10月24日に警察に行った、そのときは包丁は?」 A「持っていないです」 Q「襲撃されるとは思わなかった?」 A「警察に呼ばれて包丁持っていくバカはいないんで」 Q「禁止命令が出る前に川野さんのクラブや職場へ行った際は包丁は?」 A「そうですね」 Q「包丁を投げ捨てたのはいつ?」 A「刺してから逃げるときに川沿い渡って、その時に捨ててます」 Q「2本の包丁のうち1本を捨てている。襲撃のリスクがあるのに?」 A「その前に(警察に)捕まるから…」 Q「襲撃犯に襲われる可能性は?家や勤務先を考えていた?」 A「はい」 Q「路上の可能性は?」 A「考えてないですね」