資金調達してビットコイン購入の上場企業ワンメドネット──メタプラネットと同戦略
ワンメドネット(ONMD: OneMedNet)は先月末、第三者割当増資で460万ドル(約6.6億円、1ドル=145円換算)を調達し、そのうち180万ドル(約2.6億円)をビットコイン(BTC)の購入に充てたと発表した。 出資者の中には、オフ・ザ・チェーン・キャピタル(Off The Chain Capital)も名を連ねている。同社は、ブロック(Bloq)会長のマシュー・ロザック(Matthew Roszak)氏やフォートレス(Fortress)創業者のロブ・カウフマン(Rob Kauffman)氏と繋がりのある暗号資産(仮想通貨)投資ファンドで、ワンメドネットの株式とワラントを組み合わせて購入した。 ワンメドネットは昨年末にSPAC(特別買収目的会社)取引で上場して以来、株価が90%超下落している。 オフ・ザ・チェーン・キャピタルのCEOブライアン・ディクソン(Brian Dixon)氏は「狙い通りにいけば、ビットコインをアウトパフォームする機会となる」と、そして「投資家としての我々の目標に照らして、こうしたディスカウントやバリューの機会を探索しており、ビットコインをアウトパフォームしようと懸命に努力している」とCoinDeskに語った。
不動産や株式、債券よりもビットコイン
ディクソン氏は、上場企業が株主価値を最大限に高めるためには、現金の一部を不動産や株式、債券ではなく、ビットコインに再投資することが極めて重要だと考えている。 「益々多くの上場企業が、この事実に対して目を覚ますと思う。バランスシートにビットコインを計上しなければ、財務上の準備金についての戦略の一環としてこの部分をどう配分するかという点で、追加のキャッシュフローに対する受託者としての知性を欠いているという事実だ」と同氏は述べる。 この点で、オフ・ザ・チェーン・キャピタルとワンメドネットは、マイクロストラテジー (MSTR:MicroStrategy) を率いるマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏と同様の主張をしている。同社は2020年8月に暗号資産をバランスシートに載せ始めて以来、株価がビットコインのリターンをアウトパフォームしている。 米国上場のセムラーサイエンティフィック(Semler Scientific)や日本のメタプラネットも、同様の戦略を追求する上場企業である。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Medical Data Company OneMedNet Latest to Pursue Bitcoin Treasury Strategy After Capital Raise
CoinDesk Japan 編集部