来年の消費増税までに“駆け込み”で買うべきものは何か?
今年4月1日の消費税アップを前に、買い物をしておこうという「駆け込み消費」が盛り上がったことは記憶に新しい。しかし、3%の税率アップを惜しんで買ってはみたものの、今となって「あの時に急いで買わなくてよかった…」と嘆いている人も少なくないようだ。まだ本決まりではないが、来年10月には再び消費税率のアップ(8→10%)が予定される。予定通りならば、増税まで1年5ヵ月を切ったことになる。住宅や自動車などは購入を決断してから、実際に手にするまで、時間のかかるものもあり、増税前を狙うには、そろそろ動き始める必要があるだろう。今回の反省を踏まえ、次の税率アップまでに、買うべきもの、急がなくていいものは何か?探ってみた。 ■金額の大きい住宅は買いか? 税率アップの影響が大きいのは、やはり金額の大きい買い物だ。3月以前にマイホームを駆け込みで買った人は得をしたのだろうか? マイホームに関しては、消費税率アップによる急激な市場の落ち込みを避けるため、この4月から新たな優遇策が始まった。それが住宅ローン減税の拡充で、最大控除額が200万円から400万円にアップ。人それぞれ条件によって異なるが、この減税によって3月以前に買った人よりも得をするケースもあるという。なので、駆け込みで買った人が得をした、とは一概に言いにくい。 また、昨年からのマイホームの駆け込み需要で、建設現場の人手や資材が不足した。この影響で、住宅の価格そのものが上がったという指摘がある。値上がりを嫌う駆け込み購入が、値上がりを呼ぶという皮肉な現象だ。さらに、こうした現場の混乱で、「工事の品質にまで影響が及んでいる」と指摘する声もある。 そもそも、住宅の場合、消費税がかかるのは建物だけ。土地には消費税はかからない。また、中古住宅などで売り主が「個人」なら、消費税はかからない。必要以上に消費税だけを気にして、買い急ぐ必要はないのかもしれない。 ただ、日銀が異例の金融緩和を続けているので、今の金利は低く、ローンには有利。また、マイホームの場合、消費税の額は「引渡し時点」の税率で決まる。新築のマイホームは契約から引渡しまで日にちがかかることが多いので、もしここ1、2年での購入を本気で考えているのであれば、8%で買えるように早めに動き出した方が良さそうだ。