新NISA資金の「動き」が読めた ! 日経平均株価にも追い風
内田眞一・日銀副総裁は8日、マイナス金利を解除したとしても当分の間は緩和的な金融環境を維持していく考えを明らかにした(写真:ブルームバーグ)
2月9日の日経平均株価は前日比34円高の3万6897円で引け、34年ぶり高値を更新した。同日はSQ(特別清算指数)算出日だが、今年は「SQの週は円安・株高」となる構造に変わったのではないだろうか。 2月8日に為替相場は円安となり、日本銀行の内田眞一副総裁の同日の発言によるものとの見方が出たが、筆者はそう思ってはいない。すでに植田和男総裁が1月の会見で「マイナス金利を解除することになったとしても、極めて緩和的な金融環境が当面は続く」と明言しているからだ。 そもそも、これまで日銀はマイナス金利を深掘りしたかったができなかった。そこで、先々の利上げを我慢すると約束することで、将来の需要を先食いすることで景気維持を図ってきた(フォワードガイダンス)。具体的には、例えば住宅ローンを変動金利で借りる(ことで消費者がメリットを得る)ことを事実上、促進した。 (物価や賃金上昇を誘因に)将来に利上げをすれば、フォワードガイダンスに対して「約束破り」をすることになる。二度と同じ政策を使えなくなるため、植田総裁は約束破りをしたくないのだろう。
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木野内 栄治