投資は決して「危険」でも「うまい話」でもない?金融のプロ「短期で儲けようとするのは投資ではなく投機です」
◆「投機」は企業の価値を損ねることもある じっくりとした経営、商品開発ができなくなり、目先の利益を株主に提供することが目的になってしまいます。 その株主たちもすぐに株を売ってしまうため、気づいた時には、その企業は、企業文化も、愛されていた商品も失って倒産……ということにもなりかねません。 投機は企業の価値を損ねる可能性が高いのです。 投機をする人も、お金儲けに魅入いられ、気づけば多額の資金をつぎ込んでいたという話もよく聞きます。 投機はギャンブルだと言っていいでしょう。 こうした、リスクが高く短期で大儲けしようとする「投機」と、長期にわたって株を保有して資産を増やそうとする「投資」はまったく別ものと考えてください。 投資は決して「危険」でも「うまい話」でもありません。 じっくりと企業を、日本を、あるいは世界を応援し、お互いに幸せになろうというものです。
◆初心でもよくわかる投資信託の仕組み 「でも投資信託だってリスクはあるでしょう?」という声を聞きます。 もちろんその通り、投資にノーリスクはあり得ません。 ただし、よく誤解されるのですが、もし私たち投資信託会社が倒産しても、お客様の金融資産がゼロになることはありません。 皆さんが買った株はそのまま守られるのです。 投資信託の仕組みをできるだけわかりやすく説明しましょう。 皆さんは販売会社(証券会社等)を通じて投資信託(ファンド)を買います。 そうしてファンドに集められたお金は、運用会社を通して市場にて株式等へ投資されます。 ただし、私たちさわかみ投信は、日本で独立系として初めて販売会社と運用会社が一体化した会社であり、運用と販売の両方を行います。 これを直販投信と呼びます。 では、皆さんから預かったお金はどこにあるのでしょう。 さわかみ投信の場合、2024年3月18日現在、約4300億円の運用資金をお預かりしています。 このお金が、弊社の金庫にずらり!……ということはありません。 運用会社がお預かりした資金は、受託銀行、一般的な名称では「信託銀行」が預かることになっているのです。
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