金融庁×吉本興業で異色コラボも? イチから分かる!新制度になるNISAって結局なに?
2024年にNISAが新制度となる。真面目に貯金していても、その“お金の価値”はどんどん目減りする可能性も。こうした中、金融庁が吉本興業と異色のタッグを組んでイベントを開催。金融業界も本腰を入れる。NISAとは何か、何に気をつけるべきか。
■吉本興業×金融庁 異色タッグで伝えるのは…
2023年末、都内で開かれた吉本興業のイベント。そのテーマは、2024年1月から新しい制度となる「NISA」だ。蛍原徹さんがMCに入り、これから新しくNISAを学ぼうとしている芸人として、こがけんさんらとトークを繰り広げた。 「NISAはどうなの?」 「玄関を守る……あ、すみません、シーサーの話でした」 会場に笑いを起こしつつ、NISAについて理解が深いタレントたちの解説が始まる。 NISAとは、通常株などで得た利益にかかるおよそ20%の税金を、一定の範囲内で非課税とする優遇措置だ。例えば、通常株の運用で10万の利益が出ても2万は税金としてとられてしまうが、NISAであれば10万円丸々手に入ることに。 今回、吉本興業とのイベントに関わった金融庁の担当者は、「生き方や働き方が多様化する時代となる中、投資のリスクを少しでも軽減しつつ資産形成をする意味で、NISAは有効な選択肢になる」と話す。
■政府が投資促進を掲げる意図とは?
しかし、なぜいま政府主導で「NISA」を進めるのか? 日本銀行によると、いま国内の家計にはおよそ1100兆円にのぼる現預金、つまりは投資などに運用されていないお金が眠っているとされる。家計の金融資産全体の半分以上を占める。欧米と比べても、かなり高い水準のお金が運用されていない状態だ。 これを投資にシフトさせることができれば、企業の成長などに役立ち、経済が活性化して、ゆくゆくは家庭に還元されていく!という「好循環」をめざし、政府は「貯蓄から投資へ」を打ち出した。
■あなたの持つ“お金の価値”どんどん下がる可能性も?
資産運用を学ぶことは、家計にとっても大切となる。日本で物価が上がる=お金の価値が下がると、「貯金」をしているだけでは、資産の実質的な価値は目減りしていくことになるためだ。