市民200人、人権考える 亀山で「ヒューマンフェスタ」 三重
【亀山】法務省の人権擁護機関が定める「人権週間」(4―10日)に合せて三重県の亀山市は7日、同市東御幸町の市文化会館内中央コミュニティセンターと同館会議室で、人権について考え学ぶイベント「ヒューマンフェスタin亀山」を開催した。 同フェスタは、誰もが自分らしく、自由に自信を持ち、安心して暮らせる社会の構築に向け、広く人権について啓発するのが目的。今年で20回目を迎えた。 障害者(児)を支援する「ぽっかぽっかの会」や不登校のこどもと親と地域の会「でんでん」、「UD夢ネット亀山」など12市民団体のほか、市人権・ダイバーシティグループなどから計200人が参加した。
主催者を代表して櫻井義之市長は「本市は平成25年、『一人ひとりの人権が尊重される亀山市をつくる条例』を施行し、人権意識につながる各施策に取り組んでいる」とし、「あらゆる差別のない亀山市の実現に向け、フェスタを通じて、意義深い機会にしてください」とあいさつした。 参加者らは3つの分科会に分れ、「誰もが挑戦をあきらめない社会にするために」や「ありのままの自分」、「災害支援から見えてくる人権課題」をテーマに、同市出身でパラ陸上競技選手の保田明日美さんやLGBTの家族と友人をつなぐ会の渡部京李理事らが講師を務めた。 平成29年、電車との接触事故で右足を失った保田さん(33)は「義足を装着し、風を切って走ることが希望につながり、パラ陸上に挑戦する決意をした」と述べ、「現在は、トライアスロンに出場するため練習に励んでいる。支えてくれる人たちの存在が大きい」と話した。 会場では、各団体による活動を紹介するパネル展示や県立亀山高校吹奏楽部による演奏もあった。