「辞退させて下さい」ワーママがプロジェクトリーダーを断ったら…思わぬ待遇が待っていた話
名ばかりリーダーではないか
昔、ファーストフード店で、あったやつやん。 店長とは名ばかりで、ブラックな働き方をガンガンするやつ。 うちの会社は残業ガンガン……はないだろうけど、リーダーが1番下働きせなあかんやつちゃうの。 この会議には、後ろの方に課長と主任も同席してくれていました。 お2人が、私のところに寄ってきて、神妙な顔つきで言います。
「ぽにさん、光栄やけど、これ大変なことやわ。」
「やっぱりそうですよね。」 「うん。この監査役達が、自分の意見をガンガン採用しようとすると思うよ。」 そうなのだ。 実年齢にして、おそらく7歳前後上の方々。 最も社内で注目されていて、この中から次世代の取締役とかが選出されるのでしょう。 私とは話したこともない方々ばかり。 その中には、『クセモノ』と言われる人も勿論混ざっています。 いや、申し訳ないのですが、私にしてみると皆さんクセモノに見えます。 無理難題を言われるに決まっている。 「ぽにさん、今、結構いろんな業務を併用していて、仕事パンパンでしょ。そこにリーダーって、だいぶハードやで。」 ほんまや(滝汗)。 そして、プロジェクトの内容自体、
『こける』のは痛い
世界の同じ分野の会社(と言っても狭い分野ですが)よりも、私達が1歩も2歩もリードするために、走ることを常に考え、出張や技術向上を繰り返していました。 自分の評価がどうの・・ とかではなく、 負けられない分野と確信したからこそ 世界戦のチームリーダーとして、旗を振り続けられるか? そもそもチームなんてまとめたことがない。 技術スキルが少しあるからと言って、チームを上手く先導するスキルがあるわけではない。 荷が重いし、仕事もパツンパツンだ。 光栄ではあるが、厳しい。 かなり厳しい 気が付けば、私は自分の課長を誘い、部長の席に行きました。 そして、伝えました。
「プロジェクトリーダー、辞退させて下さい。」
辞退させて下さい。お願いします! 驚く部長。 「えっ。でもぽにさん、10分前までやる気満々だったよね。」 「ええ。ですが、私には荷が重いです。」 その理由をとつとつと語りました。 ・重大案件のため私以外の人にやって頂きたい ・監査役の方々の意見を全て抽出することはおそらく難しく、上手に調整できない ・ 現時点で業務過多 これ以上増やすと質が下がる恐れあり など。 とにかく、光栄なお話ではありますが、私でない方に是非どうぞ。 いう感じでお話しました。 「よくわかった。」 部長は話を一通りじっくり聞いて下さり、そうか……と溜息。 よし、これでこのお話はなかったことに。 名誉に感じておりますが、想い出だけを心に秘め、生きていきます。 と思っていると…… 「取締役が、次々世代のリーダーとして、君に今のうちに経験させたいのだと思うよ。いろいろ断りたい事情も分かった。でも……」 「ぽにさん、やってみないか?」 ……マジで言ってるんですか。 ********* ところ変わって、シンデレラのお話。 シンデレラが、王子様に見初められ、プロポーズの言葉を受けた時。 自信のなかった彼女は、(なんならそんなに王子様を好きかよー分からんわ……と思っていた彼女は)全ての不安点をぶちまけたとします。 ひたすら聞いた王子は…… なるほど。それは想定していなかった。 でも、そこまで考えてくれるのならば…… サヨナラ~~ とはならずに、 むしろ安心したまえ! 大丈夫、僕が守るよ。 安心してお嫁にこい。 俄然、やる気だぜ!! っとなるのかもしれない。 人間は時として、逃げられそうになったモノを必要かどうか精査するよりも、『逃げられる』という事態を避けたく、追う傾向がある気がします。 今回、まさにそれやないの。