「辞退させて下さい」ワーママがプロジェクトリーダーを断ったら…思わぬ待遇が待っていた話
いや、童話の世界とリアルなビジネスの世界は全然違う。
でも… まんまと私は捕まえられ、さぁ、履いて、履いてと、もう一度ガラスの靴を履かされました。 「大丈夫。協力するから。」 というトップの声かけと共に。 で、決定してしまいましたよ。リーダーに! 後日プロジェクトが正式始動し、監査役のイケイケドンドン社員から直接電話を頂きました。 「ぽにさん、君、大抜擢だよ。さっそく2週間後に詰めの会議があるからね。資料頼んだよ。上手に仕切ってよ。」 私は正直に、自分がリーダーなどしたことないこと、自信もなく、一度断ったこともお話ししました。 「そうか。俺もいろんな所から声がかかり始めた当初は戸惑ったよ。でも、飛び込んでみたら?支えるからさ。」 へーー。 そうか、この方も元シンデレラなんだ なんか、ほっとした。 今後の詳細も教えてもらいました。 「6月にキックオフミーティング・・・・・3月に役員に発表するのが最大の目標。」 なるほど。 役員発表が最大の目標。 いかにも、日本企業的。 顧客ではなく、役員重視の考え方。 確かに上に受理されないと、プロジェクト自体が破滅します。
ただ…… 王子様達である役員達に喜んでもらえる事だけが、 シンデレラ率いるプロジェクトの目標なのか 生意気ながら、新規シンデレラはそうは思わない。 分かっていない?そう、分かりたくもない。 そのもっと先。 将来、世界のこの分野の研究者が、「やられた!」と悔しくなるような技術を勝ち得たい。 役員へのお膳立て等は、元シンデレラ達が率先してやってくれるでしょう。 新規シンデレラは、前へ、前へ、 彼らとは違うガラスの靴を履いて、走っていきたい 例え、かぼちゃの馬車もなく、ドレスは作業着であっても・・ 午前零時の鐘が鳴った時、魔法ではなく『科学として証明できうる』消えない技術を残すために。 さぁ、新シンデレラ。 ボロ雑巾に逆戻りする可能性も大ですが、いっちょやってみます。 【Profile ・ぽに】 関西在住。約50平米のマンションに1歳・年長・小2の男の子3人、モーレツサラリーマンの夫と5人暮らし。出張多め、両家遠方、夫婦共に研究職。ワンオペや出世の厳しさ、家事・育児の奮闘を書いたブログが人気になり書籍化された【ススメ共働家】。つまずき、転び、前のめる共働きの日常と現実を軽快に発信し続けている。