大谷翔平が右腕張りで明日予定の先発を緊急回避…地元紙は2桁勝利達成に「投手としての今季は終了になるかも」と悲観的見解
また「投手・大谷」だけでなく、打者としても最近20試合で打率.147とスランプに陥っていることから、マドン監督は大谷自身に「打者・大谷」としての今後の出場についての意思も確認したという。大谷は、本塁打タイトル争いで45本で並ぶウラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)、サルバドール・ぺレス(ロイヤルズ)の2人を44本の1本差で追いかけている。 マドン監督は、「彼はまだ大丈夫で(試合出場を)続けたがっている」とも明かし、16日(日本時間17日)の敵地シカゴでのホワイトソックス戦に「3番・DH」でスタメン出場させた。 「エンゼルスの大谷の(投手としての)シーズンは終了となるかもしれない」との見出しを取って悲観的な見解を伝えたのは同じく地元紙のオレンジカウンティレジスター紙だ。 同紙は「大谷が2021年の最後の投球をすでに投げてしまったかもしれない。大谷が水曜日のキャッチボールで痛み(張り)を感じたため、チームは金曜日に『予定』されていた先発を取り消した」と伝えた。 マドン監督の「これは私の推測だが、彼は長いシーズンの疲れを感じている。医師の診断を仰ぐ予定はない」とのコメントを紹介し、右腕の張りについては、今季21試合に投げている疲労が原因だとの見方を示した。マドン監督が大谷と今後の登板について話し合った結果、「結論に至っていない」と報じた。 「彼の(二刀流としての)プレー負担は、ここまで故障につながってこなかったが、疲れが彼のパフォーマンスに影響するのではないかという懸念はあった。彼のマウンド上での数字は、後半戦に良くなっているが、ジェレミー・リード打撃コーチが、先週、『少なくとも疲れが部分的な原因にある』と指摘したスランプが打席では続いている」と指摘。 「ホワイトソックスと対戦するシリーズ最初の2試合を9打席5三振で無安打としている大谷は、16日(日本時間17日)の試合もDHで先発した。彼はこの試合の前まで17試合で打率.138でOPSは.620だった。シーズンを通して、彼は(メジャー5位の)OPS.956で(メジャー2位タイの)44本塁打を放っている」とした上で、「マドン監督は、大谷がもしかしたら打席でも休みを取るかもしれないと認めた」とも報じた。 腕の張りの回復と、エンゼルスの残り試合数が「16」しかないことを考慮すると、たとえマウンド復帰ができても1試合だろう。過去にトミー・ジョン手術をした経緯を考えると慎重になるのも当然。最終的な判断を委ねられている大谷自身は、どんな決断を下すのか。 大谷は「3番・DH」でスタメン出場した16日(日本時間17日)のホワイソックス戦で、1回二死からの第1打席に一塁ベース直撃の内野安打、3回の第2打席には三振したが、5回の第3打席ではホームラン性の大ファウルをライトポール際に放った後にセカンドへの内野安打をマークしている。 なお7回の第4打席は三振、9回二死走者無しからの第5打席は、右足のふくらはぎ付近への死球。インコースへの危険なボールが2球続いたために審判団が集まり、故意な危険球だったと認定して投げた右腕のM・ライトに退場を宣告した。また抗議に出たラルーサ監督も退場となり、3-9の大差で負けている球場が騒然となる一幕も。期待された45号は“お預け”となった。