本当に体にいい? 人気ヘルシーフード&ドリンクをアメリカの栄養士たちが示唆
野菜ジュース
人気の背景と世間のイメージ:ジュースにすれば、1日の摂取量として推奨される量の野菜や果物を毎日、簡単にとることができる。 事実:ファイトケミカル(植物が身を守るために生成する化合物)や栄養素密度が高いことで注目される野菜だが、一般的な市販のグリーンジュースになると多量の砂糖と、風味づけのためのフルーツピューレなどが加えられている。 カークパトリックさんによると、食物繊維の効果が失われるジュースの状態では、野菜にもともと含まれている糖分が血中に入り込むスピードも速くなるという問題が起きるとのこと。
グルテンフリー
人気の背景と世間のイメージ:小麦に含まれるタンパク質と水が結びついてできる物質、グルテン。グルテンを避ける食生活には、血色や睡眠の改善、体重減少のサポートなど、健康上のさまざまな効果が期待できる。 事実:グルテンをとらない食生活を徹底することは、セリアック病(免疫反応によって小腸の組織が傷つき栄養が吸収されなくなる)やグルテン不耐症の人にとっては重要なこと。 ただ、ごくまれな疾患であるセリアック病と診断されたり、まだ不明点が多いグルテン不耐症とみられるわずかな人たちを除き、期待できるという健康効果のためにグルテンを避けることは、考え直したほうがいいかもしれない。 皮肉なことに、たとえばパンやパスタはグルテンフリーではないほうが、鉄分やビタミンBが強化されているものが多い。「グルテンフリー」をうたっている食品には、栄養価があまり高くないものが多い点が指摘されている。 減量のためにグルテンフリーを選んでいる人も、改めてよく考えてみよう。ヤングさんは、健康によさそうな表示がある食品は、「食べすぎてもいいと思えてしまう」と忠告する。だが、それらはグルテンを含む類似の食品よりも、食物繊維が少なく、脂肪分やカロリーは多くなっている。