本当に体にいい? 人気ヘルシーフード&ドリンクをアメリカの栄養士たちが示唆
1日の始まりにオーツミルクラテやグリーンジュースなどの“健康的”とされている食品をとることは、何か徳の高い行動のように感じられる。ランチに植物由来の代替肉を使ったサンドイッチ、夕食にグルテンフリーのパスタを選ぶことも、肉や小麦を食べるより、健康的な選択しているように思える――そんなあなたは、ひょっとすると「健康ハロー(後光)効果」に、すっかり踊らされているのかもしれない。 【写真】実は体によくない!?「栄養士が避ける40の意外な食品」 オハイオ州のクリーブランド・クリニックのウェルネス・予防医学部門の登録栄養士、クリスティン・カークパトリックさんは、「なかには本当に健康的だと思い込ませるために、大変な努力をしている食品もあるということです」として、製品がどれほど健康的かという説明が詳しいものほど、栄養成分の実際の効果についてきちんと調べ、確認する必要があると述べている。 それは、具体的にはどのようなものだろうか? 特に近年トレンド入り&定番化している5つのフードやドリンクについて、米国の3人の登録栄養士から、話を聞いた。 ※本記事は、『Prevention』からの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。
代替肉
人気の背景と世間のイメージ:過去の数々の研究結果から、植物性の食品を中心とする生活は「心臓病や2型糖尿病、肥満をはじめとする疾患の予防に効果的」だとみられており、“健康のために”肉食を避け、植物由来のバーガーやナゲットを選ぶ人が増えている。 事実:味も見た目も、さらには肉汁がしたたるような感じまでも再現しようとすれば、当然ながら、さまざまな原料や加工が必要になる。だが、それらのすべてが、私たちの健康に良いというわけではない。 登録栄養士のジル・ワイゼンバーガーさんによると、代替肉に含まれる栄養素には大きなばらつきがあるという。 たとえば、LDL(悪玉)コレステロール値を上昇させ、心臓病のリスクを高めることにつながり得るとされている飽和脂肪酸の含有量は、赤身の牛肉のハンバーガーは約4グラム。代替肉でつくられる「ビヨンドミート」のバーガーは2グラム程度だが、「インポッシブル・ビーフ」のバーガーは6グラムとなっている。 さらに、ナトリウム(塩分)は牛肉のパティが約75ミリグラム、植物由来のバーガーが約370ミリグラムとなっている。