新東京が語る、幾何学的なサウンド、メタ的な視点をテーマにしたコンセプトEP
思考する機会を提供したい
―今回に限らず、作品ごとにテーマを掲げて音楽を介して社会課題とか個人の心に気づきを与えたいっていうのが、新東京の大きなコンセプトみたいなところもあるんですか? 田中:いや、EPによっては全然そういうことを意識しないで、新東京として今何を表現したいかみたいなもので作った経験もあるんですけど、今回は特に意識して全体でコンセプトをカッチリ決めた感じです。 ―EPのテーマ、グッズやジャケット等を連動させて、それが帰着するのが11月22日(金)にZeppShinjukuで開催する〈ONE-MAN LIVE“NEOVERSE”〉なんですね。 田中:そうです。一番最初に作ったのはZepp Shinjukuのフライヤーだったんですけど、まだ曲もジャケットもできる前で、コンセプトだけは決まっていて。Zepp Shinjukuではどんなことを表現しようかって考えて、ジャケットはこういう風に作ったから、この続きにしたいと思って、VRゴーグルを取り去った牛の視点をフライヤーにしました。 ―ここに並んでいるたくさんの牛乳というのは? 田中:その牛が自ら出したものに気づいているっていうことです。ゴーグルの中にも青空と草原がちょっと映っていて、ちょっと前までそこにいたんだっていうことを描いてます。 ―Zepp Shinjukuのワンマンライヴを経て、新東京として成し遂げたいこと、目標ってありますか。 杉田:こういうことを言うとおこがましいですけど、ある種、示唆的であったり、洗脳とかこう考えるべきだとかじゃなくて、「こういう考え方が存在するよね」とか、「こういう物の見方があるのを知ってますか」みたいな、思考する機会を提供したいって思っていて。それに気づかずに終わっていく人も多い中で、「こういう捉え方も考えられる」っていうことすら考えてないとしたら、もったいないというか、ちょっと危ないんじゃないかなって思うんです。そういうことに気づくきっかけを与えられる音楽でいたいっていうのは、僕の作詞の面で目指しているところです。 保田:アジアでライブをしたりとか、いろんな国でもっとライブをやってみたいというのはありますね。国によって受け取られ方も違うと思うので、そういうことにすごく興味があります。 大蔵:成し遂げたいことや崇高な思想っていうのは、お任せしてますので、ただ楽しんで楽器を弾ければという思いです。そして、新東京の思想がそこに存在するのなら、それを俺が押してやるよっていう感じです。 田中:今回のEPに関して言うと、今まで機能しなかった考え方に気づいてほしいなっていう気持ちがあって、いろんな曲の中でそれを提示しました。今後の新東京がどうなっていくかわからないですけど、今の流れ的には“表現することを厭わない”っていうことが、アルバムからずっと続いている感じですね。 <リリース情報> 新東京 『新東京 #5』 =収録曲= 1. New Dimension(ニューディメンション) 2. This Reality(ジスリアリティ) 3. Mirror(ミラー) 4. n+1(エヌプラスワン) <ライブ情報> 「NEOVERSE」 2024年11月22日(金)Zepp Shinjuku(TOKYO) 開演 19:00~(開場 18:00~) スタンディング ¥4500
Takayuki Okamoto