日本人の「野菜摂取量」の実態が深刻だった…じつは恐ろしい「野菜不足」の影響
「野菜不足」がもたらす健康への影響
では、「野菜不足」が続くと、どのような健康への影響がみられるのでしょうか。 まずは、ビタミンやミネラル、食物繊維などが不足したり、食事が偏って糖質や脂質の摂り過ぎにより太りやすくなったりしてしまう恐れがあります。これにより、たとえば肌荒れ、便秘、貧血症状、疲れが取れない、倦怠感など、気付かないうちに不調を招いてしまうことも……。 このような症状が続くと、サプリメントや化粧品などに手が伸びる方もいるかもしれませんが、まずは食事で工夫できることがないかを考えてみてください。たとえば、「旬の野菜」を使って食事を作ってみませんか? 「旬の野菜」ほど収穫量が多く、価格が安いほぼ100円野菜」であることが多いので、リーズナブル。また、適正体重をキープするためにも、ビタミン・ミネラルをしっかり補給できる野菜を取り入れた食事は欠かせません。 健康や美容のためにも、野菜の摂取量を今より少しでも増やせるよう、次に紹介する工夫を取り入れてみてほしいのです。
野菜は「スープ習慣」で取り入れると一石二鳥
私たち『あすけん』の栄養士チームが栄養の観点と“1100万人の食事記録”から、皆さんの健康サポートの最適解として導き出した食事のひとつが、野菜スープだったことは、新刊『あすけん公式 ほぼ100円野菜で整うスープ』でもお伝えした通り。 1日の野菜の目標量は、先述した通り350g。生野菜でだいたい両手のひら3杯分になります。これを、すべて生野菜のままで食べると考えたらどうでしょうか? なかなか簡単ではありません。ですが、スープなら加熱することで野菜のカサが減り、ぐんと食べやすくなるのです。ビタミンCやB群などの水溶性ビタミンが汁を飲めば逃さず摂れるのもポイント。 おにぎりやパンだけの簡単なランチに一杯、旬の野菜を入れた温かなスープや味噌汁をつけるだけで、ぐっと満足度が上がります。 そこでおすすめしたいのが、便利なカット野菜や冷凍野菜です。コンビニやスーパーで手軽に手に入るカット野菜は、一人暮らしの味方。サラダ用でそのまま食べられるもののほか、炒め物用、鍋もの用など種類も豊富。1袋100~200円程度と、手に取りやすい価格なのもうれしいポイント。包丁いらずで調理も簡単なので、上手に活用しましょう。 また、同じく包丁いらずで使えて、日持ちもする冷凍野菜も便利。ほうれん草、ブロッコリー、きざみオクラ、いんげん、枝豆、アスパラガス、かぼちゃ、里芋など、さまざまな野菜が冷凍食品として販売されていますので、使いやすいものをストックしておきましょう。最近では、コンビニなどで手に入る「冷凍肉入りカット野菜」という商品もあります。食べきりサイズで使いやすく、ストックしておけるのもポイント。