東原亜希さんに聞く『子どもの進路はどう考えてる?』“2世”の難しさも吐露|VERY
20代からモデル、結婚、出産、育児、起業、と「生き急いでる」とまで言われた東原亜希さん。40代を迎え、半ば子育てもふくめてすべて軌道に乗せた感さえします。そんな東原さんが読者からの相談にアドバイス。今回は、柔道もされているお子さんの進路について、どのように考えているのか聞いてみました。
\亜希ちゃんに相談/私たちは30代をどう生きるか!
【息子の夢はプロのバスケ選手】 中2の息子がバスケットに夢中です。もともと夫がバスケット好きで、週末にはふたりで泊まりがけで関西のチームの応援に行くほど。中3の県大会で卒業?と思っていたのですが、息子にはやめるつもりはないらしく。ちなみに夫は大学の同好会レベルです。プロになれる見込みは薄いので、できればもうちょっと勉強に時間を割いてほしい。夢がかなわなかったときの息子の気持ちを考えると複雑……。トップアスリートのお子さんをお持ちの亜希ちゃんとはレベチの話かもしれませんが、お子さんと進路の話など、どのようにされてますか?(36歳)
❝挫折感がいちばん怖い。最低限の勉強はしておきなさい、と言ってますが❞
ー上のお子さんふたりは柔道をされていて。 親は子どもに保険をかけたいじゃないですか。長男にも、勉強しなさいと言ってるんですけど、今はまだスイッチがさほど入っていません……(笑)。長女は、言わなくても黙々と自分でやるんですよ。 2世って難しいところもあって、いつもその課題を考えているんですけど。世に出たアスリートって、その親御さんも、エネルギッシュで個性的な考えの持ち主だったりすることが多いですよね。 ーそこまではできない? うちの子どもたちが夫に練習をみてもらったのは、周りに思われている以上に少なくて、柔道教室で他の子に教えていることの方が多いです。 逆に、環境は恵まれすぎていると思います。見回せばメダルクラスの憧れの選手が身近にいっぱいいるし、お父さんにアドバイスをもらおうとしたらいつでもできるわけだし、それはプラスでもあるけど、マイナスでもある。2世でなく、地方から飛行機や電車を乗り継いで、初めて東京に来ました、「井上先生、サインください」「この技どうやってやるんですか?」という子と比べたら、「何が何でも」というハングリー精神が足りない、という点はあると思います。 長女が今年、全国大会まであと1勝というところでいけなくて、悔しかったみたいで、本気で「お父さん、教えてほしい」って本人が言ったんです。この時期になって、そういう親子の時間が増えてきたかなと思います。 いずれにしても、大変なのはこれから。「やめたくなったらいつでもやめていいよ」とは言ってるんですが、そのときに子どもが自分には何もないかも、と思ったときの挫折感がいちばん怖いなと思っていて。最低限の勉強はしなさい、と言っています。でも保険をかけちゃうのもまたダメなのかな、とも思うし……。 ー悩ましいですね。 柔道にはプロはなくて、ずっとアマチュアなんです。大学を卒業したら、その後は就職した企業でやらせてもらうということが多い。なので、夫も子どもたちに「勉強はしなさい」ってやっぱり言いますね。夫が金メダル獲ったのはもう25年前。その後も、こうして柔道に関わる仕事をさせていただけているのは、とてもありがたいことだと感じています。 柔道に限りませんが、選手生命って長い人生のほんの一瞬。早い人は20代で現役が終わるわけで、人生の中でスタート地点に戻るような時期がある。そのときにもバイタリティをもって、自分の人生を開拓できる人になってほしいなって思います。