家の解体工事で、見積書の見方、費用を抑える方法を解説! アスベスト調査義務化で費用が高騰
解体費用を抑えるための工夫
必要不可欠な費用があることも、無理な価格交渉は余計なトラブルを呼び込む可能性があることも分かった。しかし、それでも安い分には助かるものだ。安全や品質を下げないままで、解体工事費用を抑えるための工夫はあるのだろうか。クラッソーネは以下のようなアドバイスをしている。 「まず、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。当社の見積もりサービスを使った場合、加盟していただいている全国2,000社以上の解体業者ネットワークにより、複数の業者から見積もりを取り、最適な業者を選ぶことができるため、平均して2割程度のコスト削減が可能です」(川口社長) 解体工事業者も時期によって仕事量が大きく変わる。工事依頼が立て込んでいるときは、協力業者を手配するなどして対応するため、その分のコストが増してしまう。逆に仕事量が少ない時期ならば、同様の工事内容でも安くできることもある。 こういった事情から、工事の時期を柔軟に設定できる場合は、解体業者の繁忙期を避けることで、より安い価格で契約できる可能性がある。例えば、先ほど述べた年度末などを避けるといった工夫だけでなく、依頼から施工までの時間もなるべくゆとりがあるほうが、解体事業者もコストを下げやすくなるという。
解体事業者選びのポイント
最後に、見積もりから分かる解体事業者選びのポイントについて聞いた。「まず、見積もりの詳細をしっかり確認することが大切です。基本項目が記載されているか、追加費用の可能性はないか、などをチェックします。次に、近隣への配慮がしっかりしているかどうかも重要なポイントです。解体工事は騒音や振動が発生しますから、近隣とのトラブルを避けるためにも、しっかりとした対策を取っている業者を選ぶべきです」 「そして、意外と見落とされがちなのが、営業担当者の対応や現地調査の様子です。丁寧で誠実な対応をしてくれる業者は、工事中のトラブルにも適切に対応してくれる可能性が高いです。現地調査の際に、どのような点に注意して調査しているか、質問にきちんと答えてくれるか、なども重要なポイントです。また、近隣住民の方への挨拶など物腰や態度も含めてよく見ておきましょう」 実績や評判も重要な判断材料になる。過去の施工例や顧客の声なども参考にするといいだろう。可能であれば、実際に過去の施工現場を見学させてもらうのも良い方法だという。
まとめ
解体工事の見積書は、一見複雑で分かりづらいもの。実際に自ら発注して、家屋を解体した経験がある人はごく一部だろう。しかし、基本的な構成を理解し、注意点を押さえておくことで、より適切な判断ができるようになる。また、複数の業者から見積もりを取ることや、工事の時期を考慮することで、コストを抑えることも可能だ。 適切な解体工事は、安全で快適な生活環境の創出や環境保護にもつながる。見積書を慎重に検討し、信頼できる業者を選ぶことで、スムーズな解体工事を実現しよう。
ダイヤモンド不動産研究所