学生が巻き起こす宇宙開発大議論!? “宇宙開発フォーラム実行委員会”とは
2024年9月6日から8日にかけて、日本科学未来館で「宇宙開発フォーラム2024」が開催されます。主催する「宇宙開発フォーラム実行委員会」(以下「SDF」)は2002年に設立された学生団体で、今年で22周年を迎えました。今回は宇宙開発フォーラムとSDFの活動について、SDFの代表を務める待田凌さんにお話を伺いました。 SDFに参加しているのは宇宙開発業界での活躍を志す学生たちで、2024年8月時点では20大学から合計60名が在籍。理系だけでなく文系の学生も数多く参加しています。前述の通り設立は2002年で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)発足の前年から22年間にわたって活動が続いており、SDFの出身者は宇宙開発業界の各所で活躍しているといいます。
──SDFの原点は何でしょうか? 待田:学生の視点から宇宙開発の今を見つめ、文理の垣根を超えた議論をしたい。これが22年間変わらないSDFの想いです。近年は宇宙系イベントが数多く開催されていますが、私たちの宇宙開発フォーラムは「議論」を大切にしています。 ──第一に議論なのですね。 待田:はい。宇宙開発フォーラムは毎年約200名にお越しいただいていますが、学生や社会人、文系や理系を問わず多様なバックグラウンドの参加者が集まります。登壇者、SDFメンバー含めて、集まった全員で宇宙開発の未来について本気で議論ができる場と時間を宇宙開発フォーラムでは提供しています。 ──具体的な議論の内容を教えていただけますか? 待田:例えば昨年(※2023年)は「宇宙の魅せ方」というテーマで、宇宙開発の広報活動や宇宙開発の魅力について議論しました。宇宙開発が広がっていく中、宇宙開発のメッセージをどのように伝えていくのか、パネルディスカッションやワークショップといった形式で熱気のある議論を実施できました。 ──科学的・技術的な議題ばかりではなく広報のような活動も取り上げるのですね。 待田:はい。学生が考える宇宙開発への意見や問題意識をもとに当日のプログラムを構成します。昨年は宇宙開発の広報の在り方について問題意識を持つメンバーが中心となってこのテーマになりました。他のイベントにはない議題も宇宙開発フォーラムの魅力です。