“昨日の敵は今日の友”新山-稲川、眞杉-郡司が好連係! サプライズが楽しめる共同通信社杯競輪、過去のオモシロエピソード5選
13日に共同通信社杯競輪が開幕する。同開催は予選が自動番組で行われることに特徴がある。毎年意外なライン連係が誕生するため、前検日からニュースが賑わう。編集部もワクワク&ドキドキである。今回はnetkeirinで公開された過去3大会におけるサプライズ連係をいくつか振り返りたい。開催前に“あの思い出”に触れ、今年のサプライズニュースを心待ちにしたい。待ち切れない!(構成:netkeirin編集部)
目標不在! 北日本3車の先頭つとめた佐藤慎太郎/2023年青森開催初日5R
2023年の共同通信社杯、佐藤慎太郎は目標不在の番組で初日を迎えた。「前々に行きます。目標のありがたみを感じる1日になりそうだね。決められた中で頑張るしかない」と前日コメント。最終的に佐藤慎太郎-和田圭-五日市誠の北日本3車で結束することとなった。対する別線は山田英明-柏野智典、朝倉智仁-恩田淳平、青野将大-嶋津拓弥。本番は落ち着いた判断でレースを組み立て、勝負所で一気に隙を突いていく好走を見せ2着。番手の和田圭も3着でゴールした。目標不在でも難なく凌ぐ姿を見せつけ、“さすがの格”を示した。 シリーズ明けに更新したコラムでは「ラインを別の角度から考える機会だった」と振り返った。慎太郎は『目標不在は想定の範囲内』と心の準備をしてシリーズ入りしたようだが、3車ラインの先頭をつとめるまでは想定していなかったとのこと。「自分自身で番手に攻め込んでいける選手たちが自分の後ろに並ぶ構成。作戦を組み立てる上で“後ろも引き込みたい”って心情は当然のように湧く。『慎太郎さんが前々に攻めるならオレらは後ろにいる』ってニュアンスを受け取るわけでさ」と述懐した。 レース前にはライン内で「イチかバチかで捲りを打とう、みたいな発想はせず、どうなるかわからないことはしない。何が何でも着に絡み、勝ち上がりを逃さない」との方針を共有していたらしい。S級S班がゆえに確定板は外せず、後ろにつく選手たちの心情も理解しながらの一戦はタフなレースだったに違いない。余談だが、「レース前日は展開のシミュレーションで頭がいっぱいになり、そのおかげで8時間くらいしか寝られなかった」と明かしており、神経をフルに使う一戦を前にしても動じず、たっぷりと寝ていた。