ディズニーシー新エリアで入場制限!? “量から質”で売上高アップを狙う【WBS】
来月6日にオープンする東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」。オリエンタルランドが7日初めてその全貌をメディアに公開しました。過去最大規模の開発費をかけた新エリアで客単価のさらなる上昇を狙います。 およそ3200億円を投じて作られた新エリア「ファンタジースプリングス」。拡張した広さは過去最大で、ディズニーシーの総面積は東京ディズニーランドを上回ることになります。ここには3つの作品をテーマにしたエリアが登場。中でも注目なのが映画「アナと雪の女王」の世界を表現した「フローズンキングダム」です。 ボートに乗りながら「アナ雪」の世界を体験。アトラクションだけでなく、町並みやレストランの内装まで映画の世界に入り込むことができます。
そして、世界初となるのが「塔の上のラプンツェル」をテーマにしたエリアです。 「ランタンがいくつも浮かび上がっていて、とてもロマンチックな雰囲気です」(田中瞳キャスター) 映画に登場する名シーンに浸れるアトラクションです。 そしてもう一つが、70年前に公開された映画「ピーターパン」をテーマにしたアトラクション。3D眼鏡をつけてピーターパンと空を飛び、フック船長との決闘に臨みます。 「ピーターパンの後ろについて飛んでいるような感覚」(田中キャスター) 東京ディズニーリゾートは去年開業40周年を迎え、客層も親子3世代に広がっています。高齢者からも認知度が高いピーターパンをテーマに、幅広い年齢層を呼び込みたい考えです。 「没入して体験してもらうことで、より高い体験価値や結果として皆さんが満足してもらえる施設として提供できるのではないか」(「オリエンタルランド」ファンタジースプリングス開業準備室の鈴木学室長)
新エリアで入場制限!?
さらに今回、ある取り組みが。 「アトラクションや新規施設を導入するとどうしても期待や需要が高いので混雑していた。今回のファンタジースプリングスに関しては新規で導入してオープンしたタイミングからより快適な空間で皆さんに提供できるように制限している」(鈴木室長) 新エリアに入るためには入園チケットのほか、アトラクションを利用するために先着順で入手する無料パスや、短い待ち時間で利用できる有料のパスを購入する必要があります。入場者数を制限して混雑を緩和、客の満足度を高める狙いです。 また、併設されるホテルなどの宿泊者限定でアトラクションをいつでも短い待ち時間で利用できるチケットも販売。価格は2万円台です。 利用者から「何か高い。高すぎる」「ちょっと時期ずらして落ち着いた頃に行こうかなと思い」との声が上がる一方、遠方から訪れた客は「安い。新しいものはいっぱい並ぶだろうし」「その1日にしか行けないとなると、もしかしたらと頑張ってためてそっち(2万円台のチケット)を選ぶ選択肢になるかもしれない」と好意的な意見も聞かれました。 オリエンタルランドが取り組む量から質への戦略。昨年度の入園者数はコロナ前の2018年度に比べて減少している一方、1人当たりの客単価は40%上がった1万6644円に。新エリアによって、売上高は年間およそ750億円の押し上げ効果を見込んでいます。 「ゲストのニーズに関しても幅広く多様化しているので、ラグジュアリークラスやレストランに関してもさまざまな形態のものを用意している。ゲストが没入して高い体験価値を得てもらうことをわれわれも目指していく」(鈴木室長)