高騰するマンション市場をけん引してきた「住まない人達」に“異変” 日銀の追加「利上げ」で“宴は終わり”?
マンションを買うことはスーパー節税手段だったんです。 comugi: 住むという消費の話というよりは、資産運用に近いんですね。 牧野: そうですね。そういった意味では、武蔵小杉は割と実際に住んでる人多いんですけれども、都心部の湾岸のタワーマンションとかになるとですね、こういう節税のために買っているんであんまり住んでないですね。 ■住宅ローンで1億円借り入れも…パワーカップルの実情 牧野: 4番目がですね、よくメディアでいわれている「パワーカップル」です。 4つのカテゴリーのなかで、この人たちだけが実際に住んでる人たちです。もちろん後で売るなど、値上がりの期待はあるんですけれども。 comugi: 今のところは、タワマンを買ったパワーカップルの皆さんも得をしているということですよね? 牧野: よくそういうふうに言われんですけど、売らない限り得はしないです。 comugi: 確かに含み益ですから、株と一緒ですよね。 牧野: パワーカップルの定義とは、2人の年収を合わせて世帯年収で1500万以上といわれています。今たとえば年収1500万円あって、金融機関にマンション買うんでお金貸してくださいというと、大体、住宅ローンで1億円ぐらい貸してくれます。 comugi: すごいですね。 牧野: 夫婦ペアローンというんですけれども、夫婦で限界まで借りると1億円ぐらいになりますし、変動金利型を選択すると、金利が1%以下になるんで、ちょっと背伸びすれば買えちゃうんですね。 物件価格はどんどん値上がりしてるから、あまりリスクもないねというのが、パワーカップルの方たちの価値観です。 これらが重なってマンションというのは供給するデベロッパーからすれば、みんなどんなに高くてもついてきてくれると、こういうマーケットが出来上がっちゃったんです。 ■“金利がある世界”で「退場がはじまる」 comugi: そういう人たちにとって、冒頭に言ったような金利が上昇するというシチュエーションは大丈夫ですか。