今度こそ越境ECを成功させたい! でも失敗もしたくない――そんなEC事業者さんのために、ノーリスクで始める方法をジグザグに聞きました
森野:いきなり外国人から連絡がくると最初は驚くと思いますが、返信も翻訳ツールが使えますので頑張ってやり取りすると購入につながるということですね。
商品の情報収集もSNSで調査し、工夫して投稿&反応を見てみることが重要
森野:商品の工夫の部分ですが「日本人が考える、海外の人が好きそうなモノ」が売れるのか、そうではないものが売れるのかはわからない。何も反応がないときに商品を工夫するとしたら、新しいモノを作っていくしかないのでしょうか? 鈴木:私達のサービスに限った話になりますが、海外を意識して商品を試行錯誤しているショップは1割にも満たない。あくまで日本の人に向けて商品を販売しながら、海外の人の反応も見ていくような状況のショップが多いです。 「海外の人たちにもこれは売れそう」だと思う理由があり、その仮説が正しいかどうかを検証するのなら良いのですが、何もなしに海外専門の商品を作ろうとするとリスクがあります。一部例外として、海外でも人気のあるアニメ、マンガ、ゲームとのコラボ商品などは売れやすいですが。 森野:ここもやはり冒険しすぎないことが大事なのですね。海外で売ろうと思って情報を調べる時も、SNSが良いのでしょうか? 「Reddit(レディット)」などの掲示板が良いという話も聞きます。 鈴木:私のなかでは、やはりSNSが一番ですね。たとえば、Facebookにもコミュニティがあり、「日本のプロダクトが好き」「あるアニメが好き」「旅行が好き」といったコミュニティがたくさんありますので、そこに参加するのもわかりやすいですね。海外現地のバーに行き、いろいろな人に話を聞くのと同じ状態になってくると思います。 森野:日本だとあまりFacebookは重要視されていませんが、意外と海外では使っていますしね。 鈴木:中国だったら「小紅書(レッド)」が同じような状態で、趣味性でつながったりしています。国ごとにさまざまな傾向があるので、SNSだけでも十分でしょう。 森野:SNSできちんと調査して、工夫しながら投稿をして、反応があったらそれを広げていくという感じですね。それなりに広がったら販促費を使うなり、何か新しいことを行うという順番ですか? 鈴木:まさにそうですね。 森野:以前、海外対応に携わったことがあるのですが、ホームページの翻訳部分でいきなり苦労しました。翻訳会社は外国語には強いですが、商売人ではありません。なので、翻訳した文章がそのまま伝わるかどうかと言えば、伝わらないんです。 それが今はAIも劇的に進化して翻訳精度も上がってきたので、フロント面ばどうにかなりそうです。