太田良 監督 × 安川有果 監督が語る 実話を基に、今までにない学園ドラマとして作られたオリジナルストーリー「恋愛バトルロワイヤル」
それぞれの「ドラマ・映画とは」
池ノ辺 最後の質問になりますが、おふたりにとって映画とは、ドラマとはなんでしょうか。 安川 これは映画を撮る側としての想いですが、企画ごとにもちろん伝えたいことは違ってきますし、自分の希望が全て通るということもまずありません。それは予算とか時間とかあるいは自分の立場とか、さまざまな制限があります。それでも自分の中では観る人が一番大事だという思いがあります。映像作品というのはそれだけ観る人への影響も大きいと思いますから、その意識を忘れずに、強い気持ちを持って作品を届けていきたいです。 池ノ辺 太田監督はどうでしょう。 太田 今回の作品は学園ものということで集団生活が軸になったストーリー展開でしたが、集団生活というのは撮影行為と結構近しいと思いました。いろんな人間がひとつの箱の中でひとつのことを一緒にやらなくちゃいけない。つまり、集団生活でドラマを作り上げていくことが、学校の学園祭で皆で何かを作り上げることにすごく近くて、そういえば僕はそういう誰かとものづくりをするというのが好きだったと思い出したんです。そういうことが好きだから、いま、この仕事を続けているんだと、改めて思い出させていただく、そんな機会になりました。 池ノ辺 次のおふたりのお仕事に興味があります。今後のそれぞれの活躍を楽しみにしています。
インタビュー / 池ノ辺直子 文・構成 / 佐々木尚絵