「スライド」のポーズで行き詰まりから自由になる。【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
行き詰まったときは、動かないほうがいいのでしょうか? もしかしたらそれは単なる思い込みかも。軽やかにスライドを試みましょう。
〈スライド〉“想定外を喜んで、自由に場所をスライドしましょう。”
予想に反する、思いがけない、期待を裏切られる︱︱言葉のニュアンスは違うけれど、想定外の展開でものごとがうまくいかなくなるときって、ありますよね。そんなとき、あなたはどうしていますか。 何かの研究をしているとしましょう。思うように結果が出ない。時間も労力もかけてきたのに。頓挫するかもしれないと不安になっている。違う視点から見たら? とアドバイスされても、そうそう簡単なことじゃない。 そんなとき、イメージしてほしいのは、フィギュアスケーターが氷の上をすーっとスライドする姿です。その場にとどまっている理由はない。行きたい場所へ滑っていく。その場でくるくる回ったあとに、あっという間にまた別の場所へスライドしていく。 動くのは自由。自由だから動く。 視点を変えようとやっきになるのではなく、今ある課題はかついだまま、スケーターのように軽やかに、違う場所に移動してみましょう。たとえば、気持ちのよいカフェや公園、異業種の人との交流。カラダをスライドさせた先で新たなひらめき、あらたな展開が待っているかもしれません。 人は、じっと動かないでいると、むしろ行き詰まるもの。想定外を喜んで、積極的に動くことで、結果的にうまくいくことがあるかもしれませんよ。
スケーターズヒップ
両ひざを曲げて立ち、右ひざに両手をのせます。腕を左右に広げながら左脚を上げて後方へ伸ばします。足首は90度に曲げたまま。臀筋群が鍛えられます。深い呼吸をして8秒。反対側も行いましょう。1日1回。
高尾美穂 さん たかお・みほ 産婦人科医 イーク表参道副院長、婦人科スポーツドクターとして、働く女性をサポート。最新刊に『更年期そしてなりたい自分に近づく方法』『教えて美穂先生! 50歳からのこころとからだ』がある。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
『クロワッサン』1122号より
クロワッサン オンライン