鈴木財務相、円安「強く懸念」 市場をけん制 37年半ぶり水準で
鈴木俊一財務相は27日午前、外国為替市場で進む円安・ドル高について「経済に対する影響は強く懸念をしている」と指摘し「高い緊張感を持ってこの動きの背景も分析し、必要に応じて必要な対応を取る」と市場をけん制した。財務省内で記者団に述べた。 【写真まとめ】お立ち台、ディスコ…写真で振り返るバブルの始まりと終わり 鈴木氏は為替相場について「安定的に推移することが望ましい」としたうえで「急激、しかも一方的な動きは望ましくない」と現状に強い懸念を示した。 26日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=160円台後半と1986年12月以来、37年半ぶりの円安・ドル高水準となった。 米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始時期の遅れが見込まれる一方で、日銀は金融政策の正常化を慎重に進めており、日米の金利差が開いた状況が当面続くとみた市場関係者による円売り・ドル買いが加速している。【山下貴史】