年明けから都内で「1人暮らし」する息子。祖父が「100万円」を新生活の費用にあげたいそうですが、税金がかかることはないでしょうか?
一人暮らしを始めるには、さまざまな費用がかかります。例えば、引っ越し費用としてまとまったお金が必要になります。 そんな際に、祖父が「新生活で何かと入り用だと思うから100万円渡したい」と言ってくれている場合、ありがたいと思うとともに、受け取ると税金がかからないのか気になる人もいるかもしれません。 本記事では、新生活を始めるにあたってかかる初期費用はどのくらいなのか、祖父から100万円を受け取る場合に税金がかかるのかについて解説します。 ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能?
新生活にかかる初期費用はどのくらい?
家賃や引っ越しの距離によっても異なりますが、初期費用は家賃の5~7ヶ月分程度必要とされています。つまり、家賃8万円の賃貸物件の場合に必要な初期費用は約40~55万円、家賃10万円の物件の場合は50~70万円が目安となります。 一人暮らしにかかる初期費用は、大まかに「賃貸物件の契約にかかる費用」「引っ越し費用」「新生活で使用する家電や家具などの購入費用」の3つに分けられます。工夫をすることで初期費用を抑えることも可能ですが、おおよそ初期費用は家賃の5~7ヶ月分程度かかることを押さえておくとよいでしょう。
祖父から引っ越し費用として100万円受け取った場合は税金がかかるの?
今回のように祖父から孫へ渡すお金を渡す場合、贈与税という税金の対象となります。 贈与税は人から財産を受け取った場合にかかる税金で、課税方法は「暦年課税」と「相続時精算課税」の2種類あります。基本的には「その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計額から基礎控除額110万円を差し引いた残りの額に対して課税される方式」の暦年課税が適用されます。 この暦年課税は、前記のとおり1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円以下なら、贈与税はかかりません。つまり、今回のケースの場合のように100万円を、一括贈与を受けた場合は贈与税が発生しない可能性が高いといえます。
引っ越しの初期費用を抑える方法は?
祖父から新生活の費用として援助してもらう100万円は税金がかからない可能性が高いですが、なるべく引っ越しの初期費用を抑えたいと思う人は多いでしょう。初期費用を抑えるコツとして以下のものが挙げられます。 ●フリーレント物件(一定期間家賃が無料になる物件)を選ぶ ●家具家電付きの物件を探す ●敷金礼金0の物件を選ぶ ●引っ越しは休日や週末を避けて平日にする ●複数の引っ越し業者から見積もりを取り寄せて価格交渉をする ●フリマアプリやリサイクルショップで家電などを購入する 近年、空室が続いている物件に対して、大家さんが早く住む人を決めたいからと2~3週間などの一定期間家賃が無料になるフリーレント物件が増えてきています。初期費用をなるべく抑えたい人は、こういった物件を見つけるのも1つの手でしょう。 また、引っ越しをほかの人とかぶりにくい平日に行うことで価格を抑えられますし、家電などにこだわりがなければ中古品を購入することで初期費用を下げられるでしょう。
祖父から引っ越し費用として100万円を受け取る場合、税金がかからない可能性が高い!
今回は一人暮らしをする際に初期費用はどのくらいかかるのか、祖父から引っ越し費用として100万円を受け取った場合、税金がかかるのかについて解説しました。 暦年課税は1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません。今回紹介した初期費用を抑えるコツを活用しつつ、贈与されたお金を有効活用しましょう。 出典 国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部