中国、フィリピンの米ミサイルシステム導入に警告
[北京 26日 ロイター] - 中国外務省の毛寧報道官は26日、フィリピンによる米国製中距離ミサイル発射システム(MRC)「タイフォン」導入計画について、地域に軍拡競争のリスクをもたらすと警告し、同国に対し「平和的発展」に戻るよう促した。 タイフォンは中国を標的とする巡航ミサイルを搭載可能で、今年行われた米比合同軍事演習で配備された。 フィリピンのテオドロ国防相は24日、合同演習向けのタイフォン配備は「正当かつ合法的で非難の余地はない」と述べた。フィリピン軍幹部は、同国が独自に中距離ミサイルシステムを取得する計画を立てていると23日に語った。 毛氏は定例会見で、「フィリピンは、タイフォン配備で米国と協力することで、自国の安全保障と国防を他国に委ね、この地域に地政学的対立と軍拡競争のリスクを導入し、地域の平和と安全保障に実質的な脅威を与えている」と指摘。「フィリピンの安全を守るための唯一の正しい選択は、戦略的自治、善隣、平和的発展を堅持することであると、我々は改めてフィリピン側に忠告する」と述べた。その上で自国の安全保障上の利益が脅かされれば、中国は決して座視しないとした。