イチロー“日米W殿堂”濃厚だけでなく…「三冠王や2000安打2人」「三浦大輔172勝、ドジャース石井一久は3年36勝」イチロー世代の成績がスゴい
満票は難しそうだが…最高の栄誉なのは間違いない
日本のファンは、イチローの「1年目、満票での殿堂入り」を期待しているだろうが、筆者は難しいと思っている。それはなぜか。 イチローは確かに21世紀以降、最も安打を量産した選手の一人だ。2004年にはMLB記録のシーズン262安打を打っている。 しかしこの年、イチローはMVPに選ばれなかった。要因に選手の「評価」が変わりつつあった時期だったというのがある。打率や安打数以上に本塁打、出塁率、さらにはOPS(出塁率+長打率)、投打の総合指標であるWAR(Wins Above Replacement)が重要視されるようになったからだ。イチローのメジャー通算OPSは.757。アメリカの記録サイト『Baseball Reference』によれば全体901位、またWARは60.0で194位である。 「安打製造機」イチローの評価は極めて高いと言えるが、今の価値観に照らして反対票を投じる記者は存在するとみられる。それでもNPB出身で初めてのMLB野球殿堂入りが、最高の栄誉なのは間違いない。
“もう1つの殿堂入り”へ…イチロー世代の成績を見ると
なおイチローには“もう1つの殿堂入り”可能性が大いにある。 NPBからMLBに移籍した選手のうち、2008年に引退した野茂英雄は2014年に、2012年に引退した松井秀喜は2018年に、それぞれ日本の野球殿堂表彰選手に選出されている。12月3日に野球殿堂博物館から発表された来年の候補者としてイチローの名があった。つまり、2019年に引退したイチローも2025年に選出されるのではないか。「日本とアメリカ両方で殿堂入り」となればもちろん、史上初である。 いわゆる「イチロー世代」、1973年4月2日から74年4月1日に生まれた選手も「歴史的な評価」の対象になりつつある。 イチロー以外に、殿堂入りしそうな選手はいるだろうか? 「イチロー世代」の成績について見ていこう。まずは野手から。この世代のNPBでの安打数10傑で、カッコ内は生年月日。 小笠原道大(73年10月25日)1997-2015日本ハム-巨人-中日 1992試6828打2120安378本1169点63盗 率.310 中村紀洋(73年7月24日)1992-2014近鉄-オリックス-中日-楽天-横浜-DeNA 2267試7890打2101安404本1348点22盗 率.266 松中信彦(73年12月26日)1997-2015ダイエー-ソフトバンク 1780試5964打1767安352本1168点28盗 率.296 清水隆行(73年10月23日)1996-2009巨人-西武 1485試4942打1428安131本488点90盗 率.289 イチロー(73年10月22日)1992-2000オリックス 951試3619打1278安118本529点199盗 率.353 礒部公一(74年3月12日)1997-2009近鉄-楽天 1311試4353打1225安97本517点55盗 率.281 小坂誠(73年7月2日)1997-2010ロッテ-巨人-楽天 1371試4261打1069安19本303点279盗 率.251 坪井智哉(74年2月19日)1998-2011阪神-日本ハム-オリックス 1036試3348打976安32本265点50盗 率.292 塩崎真(73年6月29日)1997-2010オリックス 1232試3184打820安35本261点47盗 率.258 高木大成(73年12月7日)1996-2005西武 720試2280打599安56本319点67盗 率.263
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