ドゥーハンのカナダFP1出走にオコン「モナコの件への罰じゃない」チームともわだかまりナシと主張
F1カナダGPではアルピーヌのリザーブドライバーであるジャック・ドゥーハンが、エステバン・オコンのマシンでFP1に出走する。オコンはこれがモナコGPで発生した同士討ちに対する“罰”ではないと語っている。 【動画】次世代F1マシンはこうなる! FIAが2026年新規則を公開 オコンはモナコGPのオープニングラップでチームメイトのピエール・ガスリーと接触。チームからは前を走るガスリーのサポートをするよう命じられていたため物議を醸す結果となり、チームが懲罰措置としてカナダGPを欠場させる可能性もあると見られていた。 その後、オコンは2024年限りでのチーム離脱が発表され、さらにカナダGPのFP1ではオコン車をドゥーハンが走らせることになった。 タイミングがタイミングなだけに、当然この措置はモナコGPで起きた同士討ちに対するペナルティではないかという憶測を呼んだ。しかしオコンはそのような憶測を一笑に付している。 「メディアでたくさんそんな話を見てきたけど、まったくそういうモノじゃないよ」とオコンは言う。 「チームとして僕らはFP1を2回、ルーキーのために与える必要がある。そして、僕はここでジャックにマシンを貸しているんだ」 「ここは問題なくスタートできるコースだろう。新しい路面になっているんだ。今のところはかなり汚れていて、少し綺麗にする必要はあるけどね」 「残念だけど、僕は今回のレースに向けて5グリッド降格ペナルティも受けている。だから予選は普段よりも重要度が低くなっている。レースの方が重要だ」 「チームの観点から言うと、僕らは今年後半により強力なマシンを手に入れることができるだろうと思っている。だから僕らとしては、よくやっているようにメキシコやアブダビで(ルーキーを)乗せるよりも、早めにやってしまうのは良いことだ」 なおオコンとガスリーによるモナコGPでの同士討ちは、アルピーヌ離脱発表のタイミングに影響を与えたと見られているものの、彼らの関係が終わることになった唯一の理由ではないと理解されている。 オコンの語るところによると、アルピーヌとは将来についてしばらくのあいだ話し合いを重ねていたという。 「何ヵ月か僕らはチームで話し合ってきたんだ」 「アルピーヌは大きな組織で、ルノーも巨大なグループだ。1レースだけで決定を下すようなチームではないよ」 「僕らは話し合いをしてきて、基本的に今の契約終了をもって終わりとすることで相互に合意したんだ」 「僕はこのチームで5年間過ごしてきた。素晴らしい瞬間もあれば厳しい瞬間も経験してきた。でも5年というのはF1の世界では長いものだ。間違いなくね。これからの挑戦にワクワクしているし、このコラボレーションを最高の形で終えられることを楽しみにしている」 そしてオコンはモナコGP後にはチーム代表のブルーノ・ファミンとじっくりと話し合いをしていて、チームの舞台裏で緊張が残っているようなことはないと語った。 「僕は通常の週末前の準備のためにファクトリーに滞在して、そこでブルーノとも話をした」 「僕らは色々なことを話したけど、気まずい瞬間はなかったし、関係には全くダメージは無い」 「全てが話し合われた。僕たちは前に進んでいるし、できる限りのベストを尽くすためにレースを続けていく」 なおガスリーとのレース方法について、モナコGPを経て変化はあるのかと尋ねると、オコンはこう答えた。 「ドライバーとして、そしてチームとして僕は常に与えられた指示に従ってレースをしてきた。だからなにか変化があるわけじゃない」
Jonathan Noble