鈴木優花「新たなスタートを」 松田瑞生「もう一度返り咲きたい」 大阪国際女子マラソンへ意欲
世界を知る2人が、東京への思いを胸に来年1月26日の大阪国際女子マラソン(産経新聞社など主催、奥村組協賛)を走る。パリ五輪で6位入賞と躍進した鈴木優花(第一生命グループ)と、マラソンで2度の世界選手権を経験した松田瑞生(ダイハツ)だ。34年ぶりに東京で行われる世界選手権への挑戦権を懸けた新たな戦いが始まる。 【写真】全日本実業団対抗女子駅伝で5区を走る松田瑞生=11月、仙台市 鈴木優は5度目のマラソンで初めて大阪を走る。2023年秋のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を制し、起伏の激しい難コースとされたパリ五輪では自己ベストをマーク。成長著しい25歳は「新たなスタートを切りたい。そういう気持ちで大阪に挑戦したい」。さらなる進化を心に期す。 前回大会で前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒の日本記録を刻んだ高速コースだけに、鈴木優は「これからいろんな人が(日本新を)狙っていく中で、私も(記録を)出していきたい」。自己記録の大幅更新を果たし、自信を深めるつもりだ。 22、23年の世界選手権を走った松田は、パリ五輪代表を逃して一時引退も考えたが、東京で日の丸を背負いたい思いが勝り、再び走り始めた。 9月にはベルリン・マラソンで自己ベストを10秒更新し、自身2度目の2時間20分台をマーク。初マラソン初優勝など数々の思い出が残る地元の大阪を勝負の場に選び、「花を咲かせたところで、もう一度返り咲きたい」と意気込む。 日本女子は高速化が進む世界に取り残されつつあった中、前回大会の日本記録誕生で、閉塞感は打ち破られた。さらなるムーブメントを起こせるか、今後を占うレースになる。(大石豊佳)