太陽系の「縁」には何が?高速探査機「ニュー・ホライズンズ」冥王星接近へ
次に目指すのは、「カイパーベルト」にある別の天体です。「カイパーベルト」とは太陽系の遠方、冥王星軌道の少し内側あたりからベルト状に広がる、小天体がたくさん分布する領域。準惑星やその候補天体、やがて彗星(ほうき星)として地球の近くにやってくるかもしれない氷の天体などがあり、これらは「太陽系外縁天体」とも呼ばれます。 文字通り、太陽系の「外」へと続く「縁」をニュー・ホライズンズは突き進むのです。冥王星への接近は、謎に満ちた太陽系の果てをさぐる旅の最初で最大のハイライト。どんな画像やデータを送ってくるのか、楽しみに待ちましょう。 ---------------- 日本科学未来館 科学コミュニケーター 谷明洋(たに・あきひろ) 1980年、静岡県生まれ。少年時代から天体観測と写真撮影が趣味。京都大学大学院農学研究科を修了後、静岡新聞記者を経て現職。