巨人の「微陽性騒動」が専門家釈明で決着も全球団PCR定期検査実施決定で無症状感染者の対応に不安残る
厚労省の対応は、初期のダイヤモンドプリンセス号に対する措置から右往左往を続け、信頼感があるわけではない。その方針に従っていれば、感染リスクのない選手が2週間以上、チームを離脱することになり、プロ野球の運営に大きな支障をきたす。プロ野球側の不満は理解できるが、ただ国の方針から逸脱する対応となると不安は残る。 しかし、政府の専門家会議のメンバーでもある東邦大の舘田一博・教授が、「手探りしながら変えていかなくちゃいけない。その時、その時、何をすればいいか、どこに焦点を合わせればいいかを考えながら、ここまでも(対応が)変わってきたがこれからも変わっていく」と言えば、賀来・特任教授も、「法を曲げてなんとかという思いじゃありません。プロ野球もJリーグも、この先、長丁場。国の退院の基準も変わってきています。これから新しいエビデンスが出てくるでしょうし、これまで行ったことのない(プロ野球、Jリーグの)大規模なPCRのスクリーニング検査で、またいろんなケースを得る可能性があります。そういうときに科学的な判断を提言したい」と補足した。 相手が一筋縄ではいかない未知のウイルスだけに国の判断を待つのではなく、スピード感を持った現場の正しい対応が必要になってくるのではないか、という意見である。 7日には国内の新型コロナによる死亡者がゼロとなり、経済も徐々に再始動しはじめた。本来、経済とは切り離して、慎重派である科学者たちが、ここまで発言するのだから、そこには国の対応のもどかしさや、それなりの根拠もあるのだろう。不透明な不安を抱えたまま6月19日の開幕を前に12球団のPCR検査が始まることになる。