【ラグビー】関東大学リーグ戦3部2連覇の新潟食料農大 2部昇格をかけて国士舘大と入れ替え戦
関東大学ラグビーリーグ戦3部1位の新潟食料農大が8日、国士舘大(2部8位)と来季の2部昇格をかけた入れ替え戦を東京・国士舘大多摩グラウンドで行う。昨季も入れ替え戦で対戦し、19-47で敗れた。リベンジを果たし、3部校としては9年ぶり、創部5年目の同大では初の2部昇格を狙う。 ◇ 心構えはできている。フランカー尾沼尚樹主将(4年)は「相手が国士舘大で良かった。借りを返せる」。昨年に続く7戦全勝で3部を連覇し、リベンジマッチに臨む。 3部と2部の入れ替え戦で3部校が勝ったのは、15年に朝鮮大が玉川大を破ったのが最後。新潟食料農大も昨年は壁にはね返された。ベンチメンバーの4年生全員がその試合を経験している。「昨年より緊張は少ない。アグレッシブにプレーできる」。副主将のCTB荒城侃汰(4年)はチームの充実ぶりを話す。練習試合では関東の1、2部校と対戦してきた。強みの攻撃のラインアウトからのモールを磨きながら、守備を強化して接戦に持ち込むことを意識。昨年、国士舘大に突かれたキックの処理も対策した。 専用グラウンドや寮がなく、食事や体のケアは選手個々。20年の創部時に5部からスタートし、着実にステップアップしてきたが、環境はほぼ変わっていない。ただ、今年9月、胎内市内に専用のウエートトレーニング場兼ミーティング室を確保した。谷崎重幸監督(66)は「全員で集まれる場があるのは大きい」。相手の分析、試合映像のチェックなどを選手間で自由に行えるようになり、コミュニケーションも密になった。 谷崎監督は「今年が最強。年々成長しないと。経験はしてきた」とチーム力を信じる。「ひびらずチャレンジして勝利をつかみたい」と尾沼主将。部の歴史に大きな足跡を残す。【斎藤慎一郎】 ○…SH横田善(4年)が完全燃焼を誓った。8月に左ひじの靱帯(じんたい)を損傷し、リーグ戦最終戦の東工大戦(11月17日)で復帰したばかり。国士舘大戦が今季2戦目になる。「ひじに違和感はあるが、それなりに慣れてきた」と落ちついている。入れ替え戦に間に合わせるため手術を回避して治療に専念。試合後にメスを入れる。「最後の試合。悔いのないように最初から全力でいく。FWが頑張って出したボールをバックスが少しでも前に進める」と意気込んだ。