【毎日書評】ドン・キホーテ創業者が実践する「幸福の最大化」と「不運の最小化」
不運の最小化は「幸運の最大化」
ちなみに不運の最小化は、幸運の最大化によって可能になるそうです。つまり「幸運の最大化」こそが、運をコントロールするための第一歩になるということ。 もう少し分かりやすく説明しよう。幸運が巡ってきた時に、運をとことん使い切って、目一杯の果実を収穫しておく。それを不運が巡ってきた際の蓄えとしてキープし、頑丈なセーフティネットを築いておく。そうすれば、向かい風が吹いてきても十分耐え忍べるため、気持ちに余裕をもって不運の最小化ができるというわけだ。(56ページより) 事実、ドン・キホーテも運が巡っている時期には人気店を量産するなど、積極的に「幸福の最大化」に励んでいたといいます。そうして体力を養ったからこそ、さまざまな問題にも対応することができ、不運を最小化できたというわけです。 長い人生において、大きなチャンス(幸運)にはそう何度も遭遇できるものではありません。だからこそ目の前にチャンスが転がってきたときは、がむしゃらに一点突破する気持ちで、行けるところまでとことん突き進むべきだということ。 そうやって幸運の最大化を図れば、それがまた次の幸運を引き寄せることにもつながっていくのだと著者は述べているのです。(56ページより) 重要なポイントは、運には「個運」(個人の運)と「集団運」(集団の運)があるという考え方。両者は密接な関係にあるものの、それでも個人こそが成功や幸福の出発点であると著者は確信しているそうです。したがって、まずは個運を上げるべきだということ。本書を参考にしながら、ぜひともそれを実現させたいものです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: 文春新書
印南敦史