恋愛は「タイパが悪いもの」? 男女×価値観で読み解く、令和の若者たちの「恋愛・結婚」に対する考え方の違い
“摩擦を生みたくない”若者に合う恋愛とは?
Q.他にも、令和の若者にみられる特徴的な価値観はありますか。 工藤さん「愛情表現やスキンシップに関する価値観だと思います。ペアーズユーザーのデータでは、男女ともに9割以上が『(付き合った後)スキンシップをできるだけしたい』と回答するなど、男女差なく『スキンシップは大切だ』と捉えています。ただ、この価値観を表立ってアピールしたり、相手に伝えたりすることができる若者はなかなかいないのが実情で、その理由の一つが、今の若者が小中学生の頃から存在する『SNS』です。 今の若者は、『小学校時代の友達が、今でもSNS上でつながっている』というケースがほとんど。クラスや部活といったコミュニティーできめ細やかに気を使いながら、“みんな仲良く”関係性を構築してきたからこそ、『みんなが知っている自分』と違う面を垣間見られると、関係性にさざ波が起き、結果的に友人関係が壊れる……そうしたリスクにつながることを避ける傾向が強まっています。 スキンシップに対する考え方などは、受け止められ方によっては『え、あの子そんな感じだったっけ?』とさざ波が起こるリスクのある価値観なのかもしれません。このような体験が、ただでさえ本音を隠しがちな日本人が、さらに思いを伝えられない要因につながっていると考えられます」 Q.令和の若者が持つ価値観に合っているのは、どんな恋愛だと思いますか。 工藤さん「ジェンダーロール(性役割)による『モテ』や『普通』などを気にせずに生きられる世の中になりつつある一方で、社会的な期待も根強く残り、そうしたプレッシャーから解放されたい若者が多くいます。『どんな価値観が普通なのか』『相手と価値観が合うのか』と臆病になる人に対して、『出会った相手と話し合って、価値観を擦り合わせていけばいい』という人もいます。そうした無駄な摩擦を生まないマッチングアプリをきっかけにした恋愛が、“摩擦を生みたくない”今の若者には合っていると思います。 うまくいくと思っていた恋愛が、最後の最後に価値観が合わずに失敗に終わることで、がっかりしたり、疲弊したりすることが、若者が求めるタイパに見合いません。だからこそ、『本音マッチ』のようなマッチングアプリの機能によって、お相手の本音や価値観といった、年収や年齢ではない異性を選ぶポイントでお相手を見つけられますし、それが将来のパートナーとなり得るお相手と“タイパよく出会う”きっかけになるかもしれません」
オトナンサー編集部