【バレー】NECレッドロケッツ川崎・柳田光綺コーチ ロングインタビュー「言葉で伝えるのって難しい。でも力になる言葉を届けたい」 SV女子
今季のレッドロケッツは「勝ちにこだわる」
――今後どういうコーチを目指したいですか? 柳田:レッドロケッツの中で選手からコーチになりましたのでチームのことはよくわかっていますが、やはりコーチとしてのバレー知識を深めなければと思っています。 コーチという立場ですから、選手の時以上に、伝える言葉そのものに力を持たせなければみんなには響かない。 自分がプレーで見せられない分、どれだけ正確な情報を選手に伝えるかというのを今後しっかり学んでいきたいなと思っています。 それから選手の一人ひとりに寄り添っていくことですね。 試合ではコートに入っているメンバーだけではなく、外のメンバーも準備をしています。準備をしている選手が高いマインドを持てるようにしていかなければ。 そういう面で選手の時に感じていたことを伝えて、選手の支えになれたらと思っています。 ――指導者の道は現役の時から意識していたことですか? 柳田:ジュニアとかアンダーカテゴリーとか、あるいは母校に戻って学生の指導に携わることは自分のビジョンとしてありました。 でも、Vの現場は考えていなかったんです。 昨シーズン、引退を決めたタイミングで監督やGMから現場に残ってコーチをしてほしいというお話をいただきました。 その時に、現役のトップリーグの選手を間近で見ながらコーチとしての考え方を身につける、その経験を次の世代の育成に活かすことができたらいいなと考えるようになりました。 コーチとしては本当に何もわからないことが多すぎて、日々学んでいる立場です。 今回のサマーリーグにもいろんなチームがあって、いろいろなスタッフさんがいらっしゃいます。 各チームのスタッフさんの姿勢とかそういうのも吸収できた良い3日間だったかなと感じています。 ――コーチライセンスについては? 柳田:現役の時に申請して、コーチ3に挑戦しています。 今年コーチ3、来年コーチ4という流れを考えています。 ――コーチ4ならSVリーグで監督ができますね。将来、期待しています(笑) 今回のサマーリーグ、NEC川崎は島村春世選手や山内美咲選手などキャリアのある選手も試合に投入してきました。この大会、チームはどういう目標を持って臨んだのでしょうか? 柳田:勝ちにこだわるということです。 「若手のためのサマーリーグ」っていう考え方もあるとは思うのですけれども、今年のレッドロケッツは「どんなタイトルも全部取りに行く」という気持ちで戦っています。 この後アジア女子バレーボールクラブ選手権も9月に控えています。 アジアクラブ大会で優勝したら12月には世界クラブ選手権に挑戦できます。 リーグも含めて全タイトル優勝しに行くという気持ちで私たちは試合に臨んでいきます。 (チームはサマーリーグで中位に終わった結果をバネに2024アジア女子バレーボールクラブ選手権で優勝) ――サマーリーグで見えた課題は? 柳田:私たちがやりたいバレーは、サーブでしっかり攻めてブロックディフェンスで嵌める。持ち味のオフェンスで他のチームより高い打点で勝負するということです。 この大会ではサーブは良くてもブロックディフェンスで嵌めきれなかったり、せっかく1本目を取ったのにオフェンスで失点してしまうとか、まだ大味なプレーが多かったですね。 もっと一つひとつのスキルの精度を上げていかなければ、やりたいことが強みになっていかないなと感じましたし、ブロックとディフェンスの関係性が良いチームに対してどう工夫して攻めるか、オフェンスの決め方の幅というものも大事になってくるな、と。そういったことがこの大会での課題になりました。
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