プリウス2次元キャラ「プリガー」は、若者のクルマ離れを止められるのか?
「若者のクルマ離れ」という言葉の初出は明らかではないが、電通のまとめによると、「自動車に興味や関心がある」と答えた20代男性は、2001年度に71.2%だったのが、2011年度には41.8%にまで減少している。 こうした「クルマ低関心層」について、同社では、20~30代前半で都市生活者が比較的多数を占めるという印象を持っている。独自調査や実購買データを通じ、全国での購買傾向を分析したところ、地方では依然として自動車が重要なアイテムとなっているが、都市部の若者に限ると厳しい数字も出ているという。
プロジェクトが訴求するのは、新型プリウスであって、スポーツカーの「86」でもなく、かといって看板車種である「ヴィッツ」でもない。クルマ低関心層にアプローチするのは、商品力向上と原価低減を両立する自動車づくりの新方針「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」であり、新型プリウスを選んだのは、TNGAを採用する最初の製品だからだ。 同社によると、新型プリウスは、燃費や低重心スタイル、走りの楽しさ・乗り心地のよさ・静かさなどの基本性能が向上した。こうした性能向上をもたらしたさまざまな部品やユニットの特徴をキャラクター化することで知ってもらい、新型プリウスの魅力を伝えたいのだという。 同社は「新型プリウスの発売と機能や基本性能の高さを知ってもらうための興味喚起が主な目的だったが、今後は来店誘因や、試乗促進にもつなげたいと考えている」としている。 (取材・文:具志堅浩二)