中国、新車販売が2カ月連続プラス 11月は11・7%増 PHVの販売好調でEVに迫る
【北京=三塚聖平】中国自動車工業協会が11日発表した11月の新車販売台数(輸出含む)は前年同月比11・7%増の331万6千台だった。前年同月の実績を上回るのは2カ月連続。プラグインハイブリッド車(PHV)の販売好調が続いており、中国で好調な電気自動車(EV)に迫っている。 11月の中国国内における新車販売は13・6%増の282万6千台だった。中国政府が進めている買い替え促進支援策の効果もあって国内販売が回復している。輸出は1・6%増の49万台だった。中国製EVの輸出を巡り欧州連合(EU)などとの摩擦が激化していることが影響を与えているとみられる。 EVやPHVなどからなる「新エネルギー車」は47・4%増の151万2千台で、新車販売全体の45・6%を占めた。EVは29・3%増の90万8千台だったのに対し、PHVは86・8%増の60万4千台と勢いが続いている。 PHVは、ガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの両方を搭載し、外部から電源をつないで充電できる。長距離走行で電池が切れてもガソリン走行に切り替えることができるため、EVに懸念を持つ消費者を引き付けているもようだ。 また、ロイター通信によると、EUが発動した中国製EVへの追加関税にはハイブリッド車(HV)は含まれないという。そのため中国メーカーがPHVの生産を強化しており、販売拡大につながっているとみられる。