元衆院議員・金子恵美、いま改めて考える“公用車ベビーカー”問題。女性議員増やすための「クオータ制」なぜ必要か?
今は“外から改革していく”立場で
毎年6月に発表される「ジェンダーギャップ指数」で、今年の日本の順位は146カ国中118位。G7では最下位でした。「教育」と「健康」は世界トップクラスなのに、遅れているのは「経済」と、特に「政治」の分野ですね。石破内閣では女性の閣僚はまた減って、後退してしまいました。日本も進んでいる方向性は間違っていないけれど、とにかく世界と比べれば変革のスピードが遅い。そのことをまず国民の皆さんに認識いただくことが大事だと思います。 9月に行われた自民党の総裁選では、石破さんと高市さんの決選投票に。日本でもついに女性の総理が誕生するのかと期待しました。高市さんは政治家として能力が高く、女性がトップに立てば日本社会全体の意識が大きく変わり、対外的にもそれをアピールできるチャンスだったと思います。いつかまた同じような状況が訪れたら、派閥の縛りやメンツなどにも左右されず、女性総理を誕生させることができるのでしょうか。 今回の衆院選では、皆さんはどんな思いを一票に託しましたか? 私も「もう一度政界に戻る気はないのか」というお声がけもいただきましたが、お断りしました。今の私にとっては、さまざまな発信や活動を通して、“外から改革していく”立場のほうがいい。中に入ると逆に自由に言えないことも出てきますからね。
お話:金子恵美 文:黒澤真紀