そりゃ疲れるよ…燃え尽き症候群、無気力に陥る人の1つの共通点
変化を経験するほど、人はたくましくなれる――行動科学から脳科学、心理学まで、最新研究がこのことを示唆している。しかし、人間は本能的に変化を恐れる生き物で、年齢を重ねるほどその傾向が強まるのは言うに及ばない。どうすれば、変化に柔軟に適応し、たくましく生きることができるのか。変化が著しい時代の新しい生き方を提示し、全米で話題を呼んだ書籍『Master of Change 変わりつづける人』から、特別に一部を公開する。 ● 現代人にとって最も重要な能力 わたしたちが思うほど、あるいは願うほど人生は安定しているわけではない──そう気づいた時に生まれる疑念や恐れ、戸惑いは、誰もが経験することだ。 ここに一つの問題がある。わたしたちの文化では安定性を求める風潮が強いが、それは絶え間なく変化し続ける現実を反映していない。適切なスキルさえあれば、変化は成長を劇的に後押しする力になり得るという事実も。 変化に抗おうとしても無駄だ。変化に抗おうとすると、たとえ健康的な人であっても疲労困憊になって燃え尽き症候群や無気力に陥ることがよくある。 心理学、生物学、社会学、哲学、そして最先端の神経科学など、あらゆる最新の研究結果が、変化それ自体は中立的なものであることを証明している。わたしたちが変化をどう捉えるか、変化にどう対応するかで、変化は敵にもなれば、味方にもなる。 永久不変という幻想にしがみついて、変化による衝撃を受けませんようにとか、現状を維持できますようにと願うことは、そもそも見当違いであり、最悪の場合は苦痛をもたらすことになるだろう。 人生は常に変動していて、浮き沈みの繰り返しだ。強くて永続きする一貫性のあるアイデンティティを確立するには、絶えず変化する波を乗りこなすための特別なスキルが必要になる。 ※本稿は『Master of Change 変わりつづける人』の内容を一部抜粋・編集したものです。
ブラッド・スタルバーグ/福井久美子