BTS悲願の東京ドーム公演の舞台裏で語られた本音「メンバー全員が悩んだ年だった」<BREAK THE SILENCE: DOCU-SERIES>
2018年から2019年にかけて開催されたBTS(RM、SUGA、JIN、J-HOPE、JIMIN、V、JUNG KOOK)のワールドツアー「BTS WORLD TOUR 'LOVE YOURSELF'」「BTS WORLD TOUR ’LOVE YOURSELF:SPEAK YOURSELF’」の351日間を追ったドキュメンタリー番組「BREAK THE SILENCE: DOCU-SERIES」(2020年製作)がLeminoで配信された。第1回では、韓国でのデビューから5年を経て到達した東京ドーム公演をはじめとする日本公演の舞台裏を中心に、激動の2018年についてメンバーが振り返った。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】バックヤードでのリラックスしたBTSメンバーの姿も ■全員が夢に見た、憧れの東京ドームのステージへ 全世界62回公演で約206万人を動員した大規模ツアーは、BTSメンバーにとっての夢が実現したツアーだったという。そんな彼らの夢の一つでもあった東京ドーム公演は、2018年の11月13日、14日の2日間にわたり超満員の中で開催された。 第1話の冒頭では東京ドームでコンサートを行うことについての問いに対し「以前に多くの先輩たちがこのステージに立っている姿を見て、自分もそこに立ってみたい、やってみたいと思っていました。そういう夢をいつも持っていたんです」(J-HOPE)と憧れてきた思いを明かし、「日本で活動するアーティストなら誰もが立ってみたい所であり、音楽が好きな人にとって意味のある場所だと思っている」(RM)と、それぞれが東京ドームのステージに立つ心境を語っている。 想像を絶する目まぐるしい日々を送っていた7人だが、ARMY(BTSファンの呼称)たちと会える場でもあるコンサートを常に大切にしてきた彼らだからこそ、リハーサルの合間に次の公演でのサプライズについて楽しそうに意見を出し合うシーンも印象に残る。 名実共に世界へ彼らの名が知れ渡った2017年、さらに大きく動き出した2018年は「つらいことも良いことも、本当にたくさんのことがあった」「いろいろと考えることが多かったし、メンバーみんなが悩んだ年だった」と、人気絶頂期の中でメンバー全員が多くの悩みと戦い続けた年だったと語る。 J-HOPEは「2018年は予想外なことがたくさん起きた年で、正直少し怖かった。なぜなら想像ができないことがたくさん起き続け、それに僕らは向き合い続けたから」と打ち明けた。 振り返ってみるとこの年は「2018 ビルボード・ミュージック・アワード」での「Top Social Artist」賞の2年連続受賞をはじめ、数々の賞を獲得する華々しい姿も多く見受けられる中、海外活動もすさまじい勢いで活発になっていった。 また、2018年初頭には所属事務所との再契約を果たすなど、話題にならない日がないぐらい常にエンターテインメントの最前線を突っ走ってきたイメージも強い。そんな7人がそれぞれ心の内では多くのことに悩み、乗り越えようとがむしゃらに自分自身と向き合い続けてきたことを口々にこぼす姿が映し出された。 ■SUGA「何でも話せて家族よりも近い関係」 それぞれのインタビューで心境を明かすシーンも多い中、メンバー同士の何気ない瞬間や素に近い姿も劇中では多く登場する。ホテルに滞在中、パジャマ姿で髪の毛を乾かすJINやJUNG KOOKがVと会話をする中で彼に作曲を薦める姿など、ツアーの合間の普遍的なシーンも垣間見える。 またみんなで食事をするシーンでは、VがJIMINに対し公演中のミスを指摘し、それをしっかりと受け止め、全員で話し合う貴重な場面も。 「親しいからこそ欠点も指摘し合える。何でも話せて、家族よりも近い関係ですかね」と語るSUGAの言葉の通り、それぞれを認め合い、何よりも強い絆で支え合っていることを強く感じ取れる。 全世界のチャートを席捲し、止まらない快進撃を続けてきた彼らの血のにじむような努力の軌跡をたどることができるドキュメンタリーとなっており、第1回の段階でも見応え十分だ。 「BREAK THE SILENCE: DOCU-SERIES」は、毎週木曜に1話ずつLeminoで配信中。 ◆文=suzuki