「都市で乗るならこれで十分」話題の次世代小型モビリティ「Lean3」先行試乗で実用性を実感!
マイクロモビリティでありながら冷暖房エアコンを装備する快適さ
さて、試乗は羽田空港近くのショッピングモールの敷地内に特設されたクローズドコースで行われました。ここを周回して体験するというイメージです。 シートに座って周辺を見回すと、その装備は実にシンプル。ステアリングはダッシュボードのほぼ中央に配置され、左側にスタートボタンとハザードボタン、右側にはBluetooth接続が可能な5インチのタッチディスプレイメーター、モバイルデバイス充電(USB Type-C)を装備。また、Lean3ではうれしいことに冷暖房のエアコンまでも装備されています。バイクに近いスタイルながら、一方でバイクでは得られない快適性も装備しているというわけですね。 運転ポジションは、シートを立ち気味にしてハンドルを抱えるイメージでセットします。アクセルを上から踏み込むスタイルなので、Lean3ではこの方が運転しやすいと感じました。後席は大人が座ると少々窮屈な印象ですが、日常の移動ではそれほど負担にはならないと思います。閉塞感もほとんど感じません。その理由は左右ウインドウと天井のサンルーフによって周囲が見通せるからなんです。このデザインは良く考えられているなぁと思いました。 ただ、リアシートの背後にはエアコン用システムなどが搭載されている関係もあり、運転席から後方視界はまったくなし。現状ではモニター上への表示もありません。左右のミラーで確認しながらバックすることになります。市販までにバックカメラの装備はぜひ欲しいところですね。
車体を傾けて曲がるハンドル操作はオートバイ感覚に近い
走行するには右側にあるシフトボタンを押して、ニュートラル(N)とドライブ(D)、そして後退時はリバース(R)に切り替える方式です。四輪車で一般的なパーキング(P)はなく、駐車用としては足踏み式パーキングブレーキが備えられています。また、ウインカーは左側となり、このレバーにはワイパーなどのスイッチも備えられていました。 ハンドル操作は、4輪車での操舵というよりも2輪の感覚に近いです。というのも、4輪ではハンドルを回して操舵しますが、Lean3では2輪のように左右に傾けて操舵するからです。この時に機能するのが「アクティブ・リーン・システム」。走行中にハンドルを傾けるとLean3は曲がる方向に少しずつ車体を傾けていき、これによってスムーズに曲がっていけるというわけです。この感覚はまさにオートバイに近いのかもしれませんね。 ただ、この走り方に当初は戸惑ったというのが正直なところです。ハンドルを曲げて速度を上げていくと、想像していた以上に車体が傾くのです。そのため、ついハンドルを戻してしまうことになり、うまく曲がれません。これに戸惑ってしまったのです。 ただ、周回を繰り返して徐々にこの感覚に慣れてくると、思い通りの方向へクイクイッと気持ちよく曲がれるようになりました。コツとしては、曲がる方向に視線を移し、その方向に向かってハンドルを切っていくとスムーズに行けるように思います。また、試しに旋回中にブレーキをかけてみましたが、車体は自動的に傾きを止めるので不安はありませんでした。